私たちは地域の相談相手、四日市で民生委員・児童委員の活動パネル展
地域の人の相談相手になってくれる民生委員・児童委員の活動を紹介するパネル展が5月11日、三重県四日市市泊小柳町のイオンタウン四日市泊で開かれた。市内を26地区に分け、約600人が活動している様子を、地区ごとにまとめ、パネル展示した。缶バッジづくりや、こにゅうどうくんの参加もあり、会場はにぎわった。
四日市市民生委員児童委員協議会連合会と市の共催で、今年で3回目。暮らしやすい地域をつくるため、住んでいる人の相談相手になり、課題があれば市役所などに連絡して解決をめざしているが、一般的には詳しく仕事ぶりが知られていない面もある。そこで、次の仲間になってもらえる人材の開拓のためにも、委員の活動を知ってもらおうと考えた企画だという。
委員同士の間でも、地区によってどんな活動をしているかはあまり分からないといい、このパネル展の場で他地区の委員と交流して、自らの活動のヒントとなる情報を得られる場にもしたいと考えたという。
会場には地区ごとに活動の特色をまとめたレポートがパネルに掲示された。小学校の文化祭にブースを設け、クイズや募金をした水沢地区、毎月、委員の活動や振り込め詐欺への注意など時事の話題も掲載する「かわらばん」を発行している橋北地区、幼稚園やこども園の焼きいもパーティーに参加した富洲原地区など、それぞれの地区の委員が地域の中に飛び込んで、人と人をつなぐ役割を果たそうとしているのが読み取れる。
缶バッジづくりやこにゅうどうくんの登場もあってにぎわう会場
連合会の髙井俊夫会長(76)は民生委員・児童委員の活動を始めて36年目になるという。仕事もある中で活動に時間をあてる苦労もあるが、社会に貢献できる満足感や自らの成長を感じられるといい、「この活動をしていなければできなかった地域の人とのなじみや、課題が解決して『ありがとう』と言われた時の達成感は何物にも代えられない」と話す。今年は3年に1回の委員の改選期にあたるといい、多くの人に関心をもってもらいたいそうだ。
民生委員・児童委員は、民生委員法に基づいて厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員で、児童福祉法に定める児童委員を兼ねる。交通費や通信費などの活動費は支給されるが、給与は支払われない無報酬の活動だという。地域の人の相談相手となり、行政・専門機関とのつなぎ役となる。四日市市では60代~70代が中心にあっているが、20代の若い委員もいるし、仕事をしながら活動している委員も少なくないという。