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ふるさと納税返礼 「モノ」から「コト」へ 市内の寄付額 3年で3.5倍

タウンニュース

ふるさと納税ポータルサイトに掲載されている「体験型」お礼品のサムネイル=藤沢市提供

ふるさと納税の返礼品で、地域資源を生かした「体験型」が広がりを見せている。藤沢市内でもスパや水族館、シーフードレストランの利用からサーフィン体験までさまざま用意。寄付額は過去3年間で約3・5倍増えた。アフターコロナの外出需要の高まりが背景にあるとみられる。

コロナ後に大幅増

市ふるさと納税担当によると、市内で登録されている2024年度の返礼品数は全体で700件。そのうち体験型は253件で36・1%を占め、23年度の147件と比べ約1・7倍増えた。

寄付額は24年度、過去最多の約6億6千万円となった。そのうち体験型は約1億2500万円で、22年度の約3531万円と比較し、約9千万円増加した。

これら体験型にまつわる数字の伸びについて同担当は「外出自粛を強いられたコロナ禍が落ち着いたことが要因なのでは」と推測する。

五輪選手とヨット

市は15日、新たな体験型お礼品を追加した。

16年リオデジャネイロオリンピック49erFX級日本代表の宮川恵子さんと一緒にヨットに乗れる体験(60分間3人まで/寄付額10万円)と、砂浜から海へそのまま移動可能な水陸両用モーターボート操船体験(15分間2人まで/同3万9千円)の2つ。市側が返礼品提供事業者のbiid(株)に体験型お礼品のイメージを伝え、実現に至った。現在受付ポータルサイト「楽天」「ふるさとチョイス」「ふるなび」など約10サイトで提供されている。

現地決済型じわり

また市は2月から「現地決済型」の「ふるさと応援納税」も導入した。

市内の飲食店や宿泊施設などを訪れた利用者が、滞在先でスマートフォンから二次元コードを読み取り、およそ5分で市ふるさと納税へ寄付。お礼品としてすぐに加盟店で利用可能な電子クーポンを受け取り、サービスを利用できる仕組みだ。料理店のほか、船舶免許教習所など20カ所弱が加盟している。

「モノ」から「コト」への返礼品が急増する一方、自治体間でも体験型に魅力の差が出てきている。同担当は「藤沢に人が来れば経済効果も得られる。都心部から近い場所に求められるモノとコトの両輪をさらに強化し、ファンを増やし続けていきたい」とした。

詳細は市ふるさと納税特設サイト(https://furusato.city.fujisawa.kanagawa.jp/)から。

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