シャルマン南加瀬 移動スーパーを開始 マルエツと社協、買い物支援
シャルマン南加瀬(幸区南加瀬)集会所で7月24日、マルエツによる移動スーパーのテスト販売が行われた。9月から本格実施を見込む。マルエツと川崎市社会福祉協議会が買い物支援、コミュニティーの活性化などを目的に進めているもので、市内では2カ所目。
移動スーパー実施日、開店前のアナウンスが流れると続々と住民が集まってきた。集会所には野菜や果物、総菜、旬のうなぎなどが、屋外の軽トラックには肉や魚などの生鮮食品が並んだ。その品数は約400で、この日は44人が利用した。
利用した女性(74)は普段は日曜日に夫と車でまとめて買い物をするという。「きょうを楽しみにしていた。1週間のうちに1回来てくれると3〜4日は持つのでとても助かる」と話した。
シャルマン南加瀬は築40年が過ぎ、当時からの入居者も多く高齢化が進む。同マンション近くにはスーパーはいくつかあるが、どれも徒歩10分以上かかる。買い物困難は以前から課題にあがっており、社協の紹介を受け導入を決めた。
シャルマン南加瀬住宅管理組合の仁科善雄副理事長によると、自転車が乗れなくなり、押しながらスーパーに行く人もいるという。「とてもいい取り組みだと思い取り入れたが、こんなに来るとは思わなかった。今後の展開にも期待している」と話した。
高齢で高まるニーズ
マルエツは昨年10月から横浜で同様の取り組みを実施、川崎では今年6月に宮前区で初実施した。移動スーパー導入担当課長の渡邉昌夫さんは「高齢で店舗に来られなくなってしまった方も多く、ニーズの高さを感じている。地域に根差している社協に紹介してもらい、困っている地域で移動スーパーを開ければ」と展望を話した。
市社協では今後周知を図り、希望する団体に対応していくという。市社協地域推進課の担当者は「買い物困難者は増えていて、課題に上がっていた。企業の力を借りながら地域課題を解決していければ」と話す。
移動スーパーに関する詳細は市社協【電話】044・739・8714へ。