伊賀で芭蕉祭 400人が遺徳しのぶ 特選句披露や表彰
江戸時代の俳人・松尾芭蕉(1644-94)の命日にあたる10月12日、生誕地の三重県伊賀市で芭蕉祭が開かれた。上野公園(上野丸之内)の俳聖殿前であった式典では、芭蕉翁献詠俳句の特選句の披露や表彰などがあり、約400人が芭蕉の遺徳をしのんだ。
市と公益財団法人芭蕉翁顕彰会の共催で、今年で79回目。子ども合唱団と市民バンドによる「芭蕉さん」の斉唱・演奏とともに俳聖殿内の芭蕉像への献茶・献菓・献花をした後、市職員が芭蕉翁献詠俳句の特選句を読み上げた。「新考 俳諧論集」の著者で文部科学大臣賞に選ばれた矢羽勝幸さんらの表彰や懸額の除幕などもあった。
芭蕉祭ポスターの最優秀に選ばれた市立成和西小1年の早田夏乃愛さんも登壇。「たくさんの旅をしながら俳句を作った芭蕉さんを思い、絵を描いた。これからも、芭蕉さんのようにたくさんの事を感じながら自分の絵を描いていきたい」と堂々とあいさつすると、会場は大きな拍手に包まれた。
稲森稔尚市長は祭詞で「芭蕉翁の教えを胸に、さまざまな取り組みを通して誰もが尊重される世界を築けるよう、より一層の努力を重ねていくことを誓う」と述べた。
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