日本の小学校の給食でケニア料理「カランガ」が出てきて興味津々! そして先生は「本場のカランガとは何か」をケニア人に聞いた【カンバ通信:第415回】
ジャンボ! 今日はリクエストボックスに届いた質問に答えたい!
「私は横浜で小学校の教員をしています。先日給食で初めてケニア料理『カランガ』が出ました。私はカランガはおろかケニア料理を今まで食べたことがなかったので、カランガに興味を持ちました。
そこで、カランガが本場ケニアではどのような扱いなのか、また、チャオスさんにとってのカランガへのこだわり(作り方や材料、一緒に食べたり飲んだりすべきものなど)を教えていただけたら嬉しいです。」
先生、ありがとうございます! 素晴らしい質問です! お答えします。本場のカランガとは何かをお教えします!
【画像】炒りたてのカランガの香りに恍惚の表情になるチャオス氏。
・カランガとは何か?
カランガとは、ローストしたピーナッツのこと。ケニアで育つピーナッツで、気候も土壌も良いところで栽培されている。
……と、ここで日本のゴー(羽鳥)から「待った!」がかかった。いわく、
「カランガってのは、ピーナッツじゃなくてビーフシチューみたいな料理のことなんじゃ? 「カランガ 給食」でググると、そういう料理がたくさん出てくるし、日本でも有名な食品企業「明治」もカランガのレシピで「ケニアのシチュー」と説明しているが……」
──とのことだが、それはカランガではなくビーフシチューだ。
もう一度言う。そして断言したい。君が見ている「ビーフシチューみたいな料理」や、「ケニアのシチュー」と称される料理はカランガではなく、そのまんま “ビーフシチュー(beef stew)” だ。
※あくまでチャオスの見解です。
我々が言うカランガ(Karanga)とはピーナッツのことを指す。
私がカランガを買いに行った場所には、たくさんの人が買いに来ていた。
なぜこんなに人がいるのか、私はカランガを買っていた男性に尋ねた。すると、この女性店主の作るカランガはとてもおいしく、温かいうちに食べると格別なので、多くの人が好んで買いに来るのだと教えてくれた。
この男性は、さらに私に教えてくれた。
この女性店主は素晴らしい人格者で、お客さんにおまけのカランガを無料で分けてあげることもあるそうだ。
私がそこにいる間にも、小さな子どもたちがカランガを無料でくれるようにおねだり。彼女はすぐにたくさんのカランガを分け与えていた。
ケニアでは、ピーナッツは畑から直接食べられることもあるし、この女性の店のようにローストして売られることもある。
ちなみにカランガの作り方を軽く説明しておこう。まずは調理前、きれいな水で洗い、土や石を取り除く。そして、少量の水を入れた鍋でピーナッツを炒める。
味を良くするために塩も加える。炒め終えると、それはカランガになる。
カランガの成分はたんぱく質で、消化器系を促進する効果もある。カランガは、ケニアのブラックティー(ミルク入り)と一緒に朝に食べたり、夜、またはいつでも、好きな時に食べることができる。
私はこれを50ケニア・シリング(約58円)で買ったよ。もちろん持ち帰って、娘たちにも食べさせるつもりさ。
それにしても、日本の学校の給食でカランガ(※おそらくビーフシチューのほう)が出されるとはビックリ! これをきっかけに、少しでもケニアに興味を持ってくれたら嬉しいな。
もしよかったら、先生。教え子のみんなにも、この記事を参考に、本場のカランガのことを教えてくれたら幸いです。では、クワヘリ!
執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.