車内の汚れた窓ガラスを掃除できずにいる女性、その理由が切ない(米)
愛するペットを失った悲しみは計り知れないものだ。アメリカのある女性も今年3月に愛犬と永遠に別れ、悲しみに暮れていた。彼女は、愛犬が汚した車の窓の跡や車内に散らばった毛を、いつまでも掃除する気になれないと明かしている。米ニュースメディア『Newsweek』などが伝えた。
女性にとって車内の窓ガラスは“単なる汚れ”ではなかった。動画はこちら
米アリゾナ州在住のクリスティーナ・リーさん(Christina Le、30)が今月9日、TikTokに動画を投稿して多くの人の涙を誘った。動画には、クリスティーナさんの愛犬が鼻を擦り付けて汚した車の窓ガラスが映っており、「窓に付いた犬の鼻の跡を拭き取るなんてできない。だってもう二度と見られなくなるのだから」という言葉が添えられていた。
クリスティーナさんは、“ウィスリー(Wesly)”と“ブレイディ(Brady)”という2匹のコーギーを飼っていた。しかし、ブレイディは脊髄の病気である「変性性脊髄症」を発症し、1年間の闘病の末、今年3月に9歳で息を引き取った。
車の窓ガラスには、ブレイディが生前に鼻を押し付けた跡が残っており、車内には犬の毛が散らばっていた。ブレイディが旅立ってから9か月が経とうとしているものの、クリスティーナさんは車内を掃除する気にはなれなかった。クリスティーナさんは投稿で、このように綴っている。
「私がブレイディを救急動物病院に連れて行った時、この車を運転していました。そして、ブレイディの遺灰を受け取りに行く時もこの車だったのです。ブレイディが恋しくて、毎日の通勤途中で泣きじゃくっていたのもこの車の中でした。」
「この車と別れる時は悲痛な日になるでしょう。私はブレイディの鼻の跡も拭き取ろうと思わないし、掃除機でブレイディの毛を吸い取ろうとも思いません。だって、ブレイディの姿が二度と見られなくなるような気がして怖いから…。」
ブレイディが亡くなる数日前、自力で呼吸することもできない状態だったため、クリスティーナさんは苦渋の決断で安楽死を選んだ。苦しい闘病生活を続けてきたブレイディだが、最後はクリスティーナさんの腕に抱かれたまま眠るように息を引き取った。
クリスティーナさんの動画には、犬を愛する多くのユーザーから共感の声が寄せられた。
「親愛なる友よ。私もあなたと同じ辛さを味わっています。ご冥福をお祈りします。」
「私の愛犬は昨年2月に亡くなりました。でも車の中にまだ愛犬の毛が全部残っています。このような心の痛みは、経験した人にしか理解できないと思う。」
「私もあなたと同じ気持ちでいるの。うちの子が亡くなってから半年が経ったけど、まだ鼻の跡も毛も車の中にあるし、掃除するつもりはないわ。」
クリスマスは毎年、ブレイディやウィスリーと祝っていたクリスティーナさんだが、今年はウィスリーとともにブレイディの思い出に浸りながら過ごすそうだ。
画像は『weslythecorgi TikTok「This is the car I drove Brady to the ER and had to leave him there.」』『SIR WESFORD & BRADFORD Instagram「It is with a heavy heart that I share with you all that we had to say goodbye to our Brady.」』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)