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八王子市 「ごみ少ない街」で連覇 リサイクル率は2位継続〈八王子市〉

タウンニュース

運び込まれたごみを混ぜ合わせ燃えやすくする「ごみクレーン」

「ごみの少ない自治体」の全国1位に、八王子市が2年連続で選ばれた。環境省が先月発表した2022年度の一般廃棄物処理事業実態調査の結果で、八王子市は市民1人当たりの1日のごみ排出量が、人口50万人以上の都市の中で最も少なかった。リサイクル率でも3年連続で全国2位になっている。

調査結果によれば、八王子市の1人1日当たりのごみ排出量は前年より21・4グラム減の726・8グラムで、2位の松山市(愛媛県)よりも27・2グラム少なかった。リサイクル率は28・3%で、1位の千葉市より6・1ポイント低かった。八王子市は04年から3年連続でリサイクル率1位となって以降は最高で2位止まりだが毎年、上位を維持している。

この結果に市ごみ減量対策課は「市民や事業者の理解のもとでごみの有料化を継続し、減量に協力していただけていることが一番の要因」としながら、22年度に不燃ごみや新聞の収集頻度を2週に1回から4週に1回に変更したことや、物価高の影響もごみ減量につながったと分析。リサイクル率については総ごみ量が減った一方で、これまで可燃ごみとして焼却していた『木の枝』の資源化を始めたことなどを理由に挙げている。

循環型都市めざす

近年、国や都が進める食品ロス削減、プラスチック資源の循環、ゼロカーボンの推進に向けた法律の施行や計画の策定を受けて、このほど市は今年度から10年間を計画期間とする「循環型都市八王子プラン」を改定した。

従来のごみ処理基本計画の改定に加えて、新たに清掃施設整備計画を作成。現在は可燃ごみとして収集し焼却処理しているバケツや歯ブラシなどのプラスチック製品のリサイクルに向けて、資源物として収集している容器包装プラスチックと合わせて収集し資源化する体制を整備する。また不燃ごみの分別区分の見直し、デジタル技術を活用した収集ルートの効率化なども盛り込まれている。同課は「プランを進めることで、豊かな環境を将来の世代へ引き継いでいきたい」と展望する。

不要品リユース・廃食油回収を継続

市は北野町のあったかホール1階「ジモティースポット八王子」で行った不要品リユースと、市役所や市内のスーパー協力店で実施した廃食油回収実証事業を4月以降も継続することを決定した。

いずれも民間企業と連携した再使用・再資源化の取り組み。不用品リユースは約半年間で持ち込まれた品物のうち94・5%、36トンが必要とする人の手に渡った。天ぷら油などの廃食油も2カ月間で約785kgを回収し、航空機用燃料などにリサイクルされた。

想定以上の成果に市は市民に感謝するとともに「どちらもまだ実証段階で、継続や拡充には皆様のさらなる利用が必要。循環型社会の実現にご協力を」と呼びかける。

2022年度に竣工した館クリーンセンター

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