父の意味深なブログ「殺したら獣に…」すすきの男性殺害事件 父・修被告初公判①瑠奈被告と父の関係は
廣瀬美羽リポート「現場は歓楽街にあるこちらのホテルです。男性は2階の一室で1人倒れているのを発見されました」
2023年7月、全国有数の繁華街・すすきののホテルで当時62歳の男性が殺害され「頭部」が持ち去られたという前代未聞の事件…。
男性殺害の実行役とされる田村瑠奈被告は殺人や死体遺棄などの罪。父親の修被告は殺人ほう助などの罪。母親の浩子被告は死体遺棄ほう助などの罪に問われています。
須藤真之介「こちらのホテルで当時事件が発生しました。中に入ってみたいと思います。入口を入ってすぐエントランスがあり天井には防犯カメラがあります」
これはHTBが入手した現場ホテルの防犯カメラ映像。
事件発覚の前夜、瑠奈被告と被害男性が一緒にホテルに入りエレベーターに乗っていく様子が映っていました。
それからおよそ3時間20分後の午前2時ごろ、瑠奈被告はバッグのようなものを乗せたスーツケースを押して1人でホテルを出ていきました。
時間を過ぎても長時間チェックアウトがないことを不審に思った従業員が客室に入り、浴室で発見しました。
前田愛奈リポート「ホテルから持ち去られた男性の頭部は、きのうの家宅捜索でこちらの家から見つかりました」
男性の頭部は一部が腐敗していましたが、歯形から被害者本人のものと確認されました。
事件をめぐっては去年6月から、修被告の裁判員裁判より先に母親の浩子被告の裁判が、始まっています。
浩子被告が問われているのは、瑠奈被告が男性の頭部を自宅に隠すことを容認した「死体遺棄ほう助」の罪と瑠奈被告から頭部を損壊する様子をビデオ撮影して欲しいと求められ、その撮影を修被告に依頼した「死体損壊ほう助」の罪です。
田村浩子被告「このような事件が起きていななければ大切なご家族と過ごしていると思ったら大変申し訳ないです。取り返しの付かないことになったことを深くお詫び申し上げたい」
裁判で浩子被告は被害男性やその家族への謝罪を述べる場面もありましたが、一貫して無罪を主張しています。
そして、浩子被告と同じく、娘の犯行を手助けしたとして起訴されている修被告。
起訴状などによりますと、修被告は事件前にのこぎりやキャリーケースなどを購入して、娘の瑠奈被告に提供。
ナイフやのこぎりを所持した瑠奈被告を自宅からホテル付近まで送迎して男性の殺害を手助けしたなどの罪に問われています。
修被告とはいったいどんな人物なのか…これまでの取材でその一端が垣間見えています。
修被告は事件当時、札幌市内にある病院で精神科の科長を務めていました。その仕事ぶりに、周囲は信頼を寄せていたといいます。
修被告が務める病院の関係者「優しいし頼りになるという、すごく親切で優しいの一言。患者さんにもすごく親身に寄り添う先生で同業者のほかの病院の関係者からものすごく評判」
精力的に音楽活動もしていたといい、仕事の傍ら、趣味の弾き語りを披露する場面もありました。そして、娘の瑠奈被告との関係について修被告の親族は…
修被告の親族「(修被告は)自分の子供に対してはどこか生ぬるい。溺愛が勝っちゃんだな」
娘への愛情は修被告が日々つづっていたブログにも…。
修被告のブログ(2000年10月15日)「以前から探していた親バカグッズを拾った。録音可能なICレコーダー付きのコンパクトフォトスタンド。娘をなだめすかせてメッセージを入れてもらい常に携帯している」
フォトスタンドには瑠奈被告とみられる女の子の写真が。娘への溺愛ぶりが見て取れる一方でこんな書き込みも…。
修被告のブログ(1999年5月18日)「再度問われる、『人間を殺してなにが悪い』と。悪いなどと一言もいっていない。殺した時点であなたは『人間』ではなく『ヒト』という獣になるんだよ」