【横浜市港北区】本社日吉のコーエーテクモHD 神奈川県と包括協定 自社知的財産の発信力生かす
日吉に本社を置く株式会社コーエーテクモホールディングスは先ごろ、神奈川県と「連携と協力に関する包括協定」を締結した。同社の強みである自社開発ゲームタイトルを活用した発信力を生かし、多岐にわたる領域で連携・協力を進めていく。
社会貢献、地域貢献に力を入れる同社ではこれまで、横浜市や創業の地である港北区など、さまざまな地域と協力・連携した取組みを行ってきた。神奈川県との包括提携は都道府県としては初となる。
協定の主な内容は【1】未病改善の促進【2】起業・ベンチャー支援【3】県政情報の発信【4】その他社会的課題解決に資する取組み――の4つ。【1】ではスマートフォン向けゲームアプリ「信長の野望・出陣」でのコラボ展開に取り組む。同ゲームは実際の場所と連動し、歩くことでポイントやコレクションなどが得られる仕組みで、サービス開始から3年目に突入した人気ゲームだ。地域に限定したコラボ企画など、リアルな場所と連携した仕掛けを通じて、通常の歩行に「プラスアルファの面白さ」を提供していく。【2】では、同社の代表がゲーム業界において起業し、ベンチャーとして成長した経験を生かし、県が実施するイベント等に講演やパネラーとして参加することを想定。ベンチャー企業の創出と成長を促す連携に取り組む。
武将キャラが啓発
【3】では、同社が有するゲームキャラクターや仕組みを利用し、さまざまな啓発活動に協力。IP(知的財産)の持つ注目度や親しみやすさを活用する。先行事例として、神奈川県警、県暴力追放推進センターの啓発ポスターへの協力実績があり、同社の『三國志・覇道』『信長の野望・新生』のゲームキャラクターが使用され、2年連続で実施された。
同社広報室長の坂本毅さんは「今回の協定は自社IPを活用した発信力を強みとして生かし、地域貢献を進めていきたいという思いが背景にある」とし、「企業市民として、地域との関わりを持ち、神奈川県に住む人々に『神奈川の企業』として認知してもらう機会にしたい」と話した。