晴れ着姿で可憐な舞 三崎で「チャッキラコ」奉納
三崎地区に伝わる民族芸能で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産(風流踊)に登録されている「チャッキラコ」が15日、海南神社などで奉納された。約300人の観客が見守る中、赤や橙色の晴れ着を着た少女らが可憐な舞を披露した。
毎年小正月に豊漁・豊作や商売繁盛などを祈願する踊り。仲崎・花暮地区で260年を超える歴史があり、保存会が三浦の伝統文化として継承している。1976年に国指定重要無形民俗文化財に指定された。
今年は5〜12歳までの少女19人が踊り手として参加。午前10時半頃、海南神社で扇や鈴のついた綾竹を優雅に操りながら、「初いせ」「二本踊り」「鎌倉」など6演目を披露した。「音頭取り」と呼ばれる成人女性の素唄に合わせながら愛らしい仕草で踊る様子に、境内に詰めかけた観客らが目尻を細めていた。
最後の晴れ舞台
6年生にとっては最後の晴れ舞台。年中のときから参加しているという三崎小学校の井上七緒(なお)さん(12)は「最後なので悔いなく踊りきれるようにがんばった」と満足気な表情。「卒業に寂しさもあるけど、地元が誇る文化なので皆でずっと続けていってほしい」と後輩らに思いを託していた。