料理が驚くほどおいしくなる発酵調味料【醤 - ひしお - 】を使ったレシピ
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ゲストは、発酵料理研究家の清水紫織さん!今回は、料理が驚くほどおいしくなる発酵調味料 “醤(ひしお)”を使ったレシピを教えていただきました。
「醤(ひしお)」これは一体どんなもの?
豆麹と麦麹を混ぜた「ひしお麹」に、しょうゆと水、昆布を加えて発酵させた調味料を「醤(ひしお)」、もしくは「しょうゆ醤」と呼びます。醤は万葉集にも登場するほど歴史が古く、とくに麦を多く栽培していた地域で作られてきました。主な材料のひしお麹は、栄養価が高くうまみ成分も豊富です。ひしお麹で作る発酵調味料を料理に使うと、味に奥行きと深みが生まれ、基本のしょうゆ醤と玉ねぎ醤、さらに中華醤などさまざまな種類があります。実は、ひしお麹と簡単な材料さえあれば基本の醤ひしお「しょうゆ醤」を作ることができます。
基本の「しょうゆ醤」作り方
左)しょうゆ醤 右)たまねぎ醤
材料(800mlの保存容器1本分の分量)
ひしお麹200g(ひしお麹はスーパーの調味料コーナーや、発酵食品コーナーに置いてある場合や、通販であれば、ほぼ確実に購入可能)
しょうゆ200ml
水100ml
昆布5cm
作り方
清潔な容器に材料を全て入れます。
清潔なスプーンで全体がなじむまでよく混ぜてから、ふたをして直射日光を避けて室温に置き、1日1回よく混ぜてください。
暑い時期なら7日ほど、寒い時期は14日ほど置いて発酵させます。
麹がやわらかくなり、全体にとろみがついて甘い香りがしてきたら完成です。あとは冷蔵庫に移して保存してください。
しょうゆ醤で和えるだけでうまみ倍増!ほうれん草の醤和え
材料
ほうれん草 1束
しょうゆ醤 大さじ1と1/2のみ
調理手順
ほうれん草は根本を切り落としてよく洗い、沸騰したお湯に根本から入れて1分ゆでて、すぐに冷水にとり、冷めたら水けをしっかり絞ります。
食べやすい長さに切ってボウルに入れ、しょうゆ醤を加えよく和えたら完成です。
ひき肉にしょうゆ醤を混ぜ込みうまみをプラス!合いびき肉のコロッケ
材料(2人前)
合いびき肉 100g
しょうゆ醤 大さじ1
塩 ひとつまみ
じゃがいも3個
みじん切りの玉ねぎ1/2個
バター10g
塩小さじ1/2
ナツメグ/こしょう少々
薄力粉/溶き卵/パン粉 /揚げ油 各適量
作り方
ボウルにひき肉、しょうゆ醤と塩ひとつまみを入れてゴムべらで混ぜ、ラップをかけて冷蔵庫で30分~一晩寝かせます。
皮を剥きひと口大に切ったじゃがいもを沸騰した鍋に入れて、
中火で竹串がすっと通るまで茹でてからお湯を捨てます。再び中火にかけて鍋をゆすりながら水けを飛ばし、木べらで鍋底から返しながら混ぜ
じゃがいもをボウルに入れてマッシャーで潰し、ひき肉、塩、ナツメグ、こしょうを加えてよく混ぜましょう。5,6等分にしてボール状に丸め、薄力粉と溶き卵、パン粉の順に衣をつけてバットに並べます。
フライパンに揚げ油を3cmの深さに入れて中火にかけ、170℃に熱してここにボールを入れて時々転がしながら、きつね色になるまで揚げたら完成
発酵料理研究家/清水紫織
幼少期からアレルギー体質に悩まされ、第1子の妊娠を機に自身の体質改善を決意。その中で、発酵食のおいしさと時短にもなる便利さに気づき、2015年に、発酵食専門料理教室と食品ブランド【神楽坂発酵美人堂】を立ち上げる。簡単でおいしいレシピが評判を呼び、2025年までに7冊の発酵レシピ本を出版。定期的な料理教室、幼児向けの発酵レッスン、保育園での食育指導も行う。
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)