手軽に続く!白湯ダイエットの効果と詳しいやり方を管理栄養士が紹介
白湯ダイエットとは?
白湯ダイエットとは、白湯を飲む習慣を取り入れる方法です。食事を白湯に置き換えるという極端なダイエットではありませんが、白湯に期待できる作用をダイエットにつなげられる可能性がありますよ。
しかし、白湯を飲むだけでやせるわけではありません。体重を減らすには、消費するカロリーよりも摂取カロリーを抑えるのが重要です。白湯ダイエット中も、食事量を調整したり、こまめに運動したりすることを意識しましょう。(※1)
白湯ダイエットで期待できる効果
白湯ダイエットの効果
内臓が温まる
むくみ対策に役立つ
便秘対策
リラックス作用
内臓が温まる
白湯は水を一度沸騰させたあと、50℃程度に冷ましたものを指します。体温より高い温度の白湯を飲むことにより、内臓を温める作用が期待できますよ。
内臓の温度が1℃上がると基礎代謝が約10~12%上昇するといわれています。体の内側から温めるだけでなく、基礎代謝が上がることで脂肪燃焼も期待できますね。(※2)むくみ対策に役立つ
塩分やアルコールの摂り過ぎなど、むくみの原因はさまざまです。むくみの原因のひとつに血流が悪くなることもあげられますよ。
白湯を飲むことで体の内側から温まり、血液の循環が促されます。すると、老廃物の排出が高まり、むくみ対策につながりますよ。(※34)便秘対策
白湯を飲むことで内臓が温められるのは前述のとおりです。内臓が温められることにより、腸の動きが活発になるといわれています。腸が動くことで消化する力も高まり、便秘対策につながるといえますよ。
また、水分を摂ることは胃腸に刺激を与え、腸内環境が整いやすくなるというメリットも。白湯を飲むだけで便通や腸内環境が整うのはうれしいポイントですね。(※24)リラックス作用
白湯を飲むと、体を内側から温められます。体が温められると自律神経の副交感神経を優位にすることにつながり、リラックス作用をもたらしますよ。
白湯を飲むほかに、お風呂で温まることや体をほぐすことで副交感神経は優位になります。リラックスしたいときには、意識して取り入れてみるといいですね。(※35)
白湯ダイエットのやり方
飲む量
欧米諸国の情報を参考にすると、飲み水から摂るとよい水分の量は、一日あたり1500ml程度です。そのうち、白湯を一日に飲む量は600~800mlほどを目安にしましょう。1回に飲む量は150~200mlとし、こまめに摂ってくださいね。
コップ1杯の白湯を少しずつ口に含み、ゆっくりと飲むのがポイントです。(※26)
飲むタイミング
白湯を飲むタイミングは自由ですが、とくに朝食の30分前がおすすめです。胃腸の機能が活発化するので、食べ物の消化を助けてくれます。また、白湯を飲んで体を温めることで、朝一番から基礎代謝を高められますよ。
食事中に白湯を飲むのもおすすめです。食べるペースがゆっくりになり、食べ過ぎや早食い対策になるため、ダイエットにつながります。(※26)
白湯ダイエットに必要な白湯の作り方
白湯とは、何も混ぜていない水を沸騰させてから適温まで冷ましたお湯のことです。
水を何分くらい沸騰させるのか、適温とは何度なのか、気になりますよね。白湯の作り方を具体的にご紹介します。
材料
白湯の材料は、水だけです。1回に飲む分量はコップ1杯分の150ml~200ml。水道水やミネラルウォーターなど水の種類は何でもOKです。
白湯にはダイエットに役立つはたらきが期待できるとはいえ、いくらでも飲んでいいわけではありません。一日に白湯を飲む量は600~800mlほどを目安にしましょう。(※2)
作り方
1. 分量の水を鍋に入れてふたをし、強火にかけて水を沸騰させます。
2. 水が沸騰したら弱火にします。ふたを外して、15分ほど加熱を続けます。
3. 火を止めて、水を約50度まで冷ましたら、白湯のできあがり。
目安は人肌より少し高いと感じる温度です。季節や体調によって、温度を調節してもかまいません。
作るときのコツ
水を沸騰させてからもしばらく加熱するのは、水道水に含まれる残留塩素やトリハロメタンといった不純物を抜くためです。水道水に含まれている塩素やトリハロメタンを抜くためには、蓋をはずして15分程度加熱する必要があるといわれています。
もし白湯を作る時間を短くしたい場合は、ミネラルウォーターや浄水器を通した水などを使うと安心です。保温容器があれば一度に作ってもかまいません。(※78)
白湯ダイエットは電子レンジを使ってもOK
白湯は電子レンジで手軽に作れます。水をマグカップに入れ、500Wの電子レンジで約3分温めましょう。約50度まで冷ましたら、白湯の完成です。
ただし、電子レンジでは水に含まれる塩素や不純物を抜くことはできないので、注意が必要です。塩素や不純物などが含まれている水道水ではなく、ミネラルウォーターや浄水器に通した水を使いましょう。(※7)
白湯ダイエットの注意点
飲み過ぎない
白湯ダイエットをするときは、白湯を飲み過ぎないように気をつけましょう。水分の摂り過ぎはむくみの原因となります。とくに、寝る前に水を大量に飲むと、朝起きたときに顔や足がむくみやすくなるおそれが。
また、白湯を飲み過ぎると胃の消化液が薄くなる原因になります。胃酸が薄まると、消化の妨げになるので、注意しましょう。(※38)
食事もバランスよく
ダイエット中にうれしいメリットがある白湯。しかし「ダイエット中だから白湯しか口にしない」という極端なダイエットをすることは健康によくありません。
白湯だけではなく、主食・主菜・副菜がそろったバランスのよい食事を摂りましょう。カロリーを抑えるには揚げ物を控えたり、お菓子・アルコールなどの嗜好品の量を見直したりするのがおすすめです。(※19)
【Q&A】白湯ダイエットはお茶でもよい?
A:白湯ダイエットは、基本的には紅茶や緑茶などの茶葉を加えず、水のみでおこないましょう。
お茶に含まれるカフェインには、利尿作用があります。尿の量を増やして体内の水分を排出てしまうため、水分摂取には向いていません。
味がない白湯が飲みづらい場合は、はちみつやレモン、すりおろしたしょうがなどを加えてみましょう。ただし、はちみつは小さじ1杯(7g)あたりのカロリーは23kcalです。ダイエット中の方は、入れ過ぎないように注意しましょう。(※10111213)
【Q&A】白湯はミネラルウォーターで作るべき?
A:必ずしもミネラルウォーターで作る必要はありません。
水道水で作る場合、残留塩素やトリハロメタンを除去するために沸騰後15分ほど加熱を続ける必要があります。一方で、ミネラルウォーターや浄水の場合には、沸騰後すぐに火を止めてよいとされています。そのため、電子レンジで白湯をつくるには、ミネラルウォーターや浄水が向いていますよ。(※7)
【Q&A】白湯ダイエットの効果はいつから出る?
A:白湯ダイエットを始めてすぐに体重が減るわけではありません。
白湯ダイエットは、白湯の力で体を内側から温める作用や体内の水の流れを整える作用が期待できる方法です。白湯のはたらきが直接体重の減少につながるというよりは、体の正常のはたらきを取り戻すための健康法といえますよ。そのため、白湯ダイエットを始めたからといってすぐに体重が減るというわけではありません。
白湯を飲んで体のはたらきを正常に戻し、食事の工夫や適度な運動を続けることがダイエット成功のカギとなります。(※18)
【Q&A】白湯に何か加えて飲んでも良い?
A:味がない白湯が飲みづらいと感じる場合には、アレンジをして飲むのもおすすめですよ。
前述のとおり、白湯が飲みづらいからといって茶葉を加えるのはおすすめできません。しかし、風味付けをして白湯を飲みやすくするのはおすすめの方法ですよ。はちみつやレモン果汁、生姜やスパイスを加えると風味に変化があり飲みやすくなります。(※21011)
白湯ダイエットを始めてみよう♪
白湯を飲むと、基礎代謝アップやむくみ・便秘の対策につながります。白湯ダイエットは日々の飲み物を白湯に置き換えるだけなので、手軽に続けられるのが大きなメリットです。
ただし、白湯を飲み過ぎるとかえってむくみやすくなってしまいます。また、白湯を食事代わりにすると、栄養バランスを崩すおそれが。バランスのよい食事を基本として、白湯を飲む量・タイミングに注意しながら白湯ダイエットを始めてみましょう。
※電子レンジはお使いの機種によって加熱時間が異なります。様子を見ながら加熱時間を調整してください。
【参考文献】
(2024/03/12参照)