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TikTokのトップライブクリエイター「国民的せんべい」が毎日10時間配信で気づいた「バズる企画はリスナーにあり」

セブツー

TikTokライブクリエイターとしてデビューし、約1年でフォロワー数2万6,000人を達成した「国民的せんべい」。デヴィ夫人やマナー講師の平林先生とのコラボでも話題になったほか、「TikTok LIVE All Stars 2024」の「TikTok LIVE Next クリエイター」にも選定された。幼いころから本気でアナウンサーを目指していたという「国民的せんべい」が、会社員時代にライブクリエイターになったきっかけや、今後の展望などを語ってもらった。

■中学生のころからアナウンサーに手紙を書いてパイプづくり
---まずは子どものころのお話から聞かせてください。幼いころからアナウンサーを目指していたと伺いました。
国民的せんべい(以下、せんべい):はい!私は小さいときから人を楽しませるのが大好きな子だったんです。テレビも大好きだったので、自然と毎日ニュースを読んでいるアナウンサーに憧れるようになりました。歌やダンスができるわけではなかったので、アイドルや歌手になろうとは思わなかったんですよね。本気で目指していたので、中学生のころにアナウンサーさんに手紙を書き、会いに行って繋がりをつくる、なんてこともしていました。

---中学生のころからアナウンサーになるための就活を始めていたんですね!
せんべい:そうなんですよ。その後もアナウンサーになりたいという想いはどんどん強くなっていきました。大学に通いながらテレビ局の制作でアルバイトをしましたし、アナウンススクールに4校通い、知り合いのアナウンサーさんの職場の勉強会にも通わせていただきました。アナウンサーの方にアドバイスいただいたことは、片っ端からなんでもやりました!

おかげさまで、就職活動も順調に進み、内定直前というところまでいったのですが……。自分の気持ちとのギャップに気づき、アナウンサーの道には進まないことにしたんです。

---そうだったのですね。なぜでしょうか。
せんべい:私は、中学生のころにも作文で「テレビを通して、視聴者とコミュニケーションが取れる番組をつくるのが夢」と書いていて、「人を楽しませたい」「視聴者と双方向のコミュニケーションをとりたい」と思っていました。でも、アナウンサーの仕事で最も大切なのは「事実を正しく伝える」ことですし、テレビは基本的に一方通行です。

就活やアルバイトを通してたくさんの人にお話を伺い、改めて自分の気持ちとも真剣に向き合った結果、アナウンサーは素晴らしい仕事だと思いつつも、私が本心からやりたい仕事はほかにあるのではないか、と思うようになりました。

---長年本気で目指していたなか、つらい決断でしたね。
せんべい:そうですね……。ずっと応援・協力してくれていた両親には、とってもとってもびっくりされましたし、落ち込んで大学にも通えなくなってしまい、半年ほど引きこもりのような生活をしていたんです。

そんなときに私に優しく寄り添ってくれたのが祖母でした。祖母の家に下宿させてもらうことになり、少しずつ自分を取り戻して、何とか4年で大学を卒業できたんです。進路についてもいろいろと悩んだのですが、あえてテレビとは関係のない人材ビジネス系の会社に入りました。

■「やりたかった仕事」がライブ配信で実現!

---その後、ライブ配信を始めたきっかけについて教えてください。
せんべい:はい。「人材ビジネスの営業としてバリバリ働くぞ!」「大きな仕事をするぞ!」という気持ちで入社したのですが、配属された部署は営業部門のバックオフィス。なかなか働いた成果が数字では見えない職種で、次第に入社前のイメージとのギャップと物足りなさが強まり、「もっと自分に合った仕事があるのではないか」と思うようになりました。

そんなときに出合ったのがライブ配信です。ネットでライブ配信アプリの「Pococha(ポコチャ)」の広告を見つけて気軽な気持ちで始めてみたところ、すぐに「私が子どものころからやりたかったことはこれだ!」と思いました。

---求めていた夢に出合えたんですね! どのあたりにピンときたのでしょうか。
せんべい:やっぱり、リスナーさんと画面を通して双方向のコミュニケーションが取れるところですね。ライブ配信ならリスナーの皆さんの反応をダイレクトに感じることができるので、まさに描いていた夢がここにあった!と思いました。好きなことができる世界が見つかったのですから、あとはもうやるしかない!という気持ちでした。

会社員時代は、1日10時間働きながら5~6時間の配信をしていましたね(笑)。幼いころから「人を楽しませたい」と思ってきた私にとって、リスナーさんの「元気になった」「癒された」などのコメントは大きなエネルギーになっていて、専業になった今も楽しく続けています。

---国民的せんべいさんは、リスナーさんと雑談を楽しむスタイルがメインですよね。かなり高い頻度で配信されている印象ですが、実際にどれくらい配信しているんですか?
せんべい:はい、雑談がメインですが、企画ものも月1~2回ほどやっています。魚をさばいたり、夏祭りや運動会を企画したり、リスナーさんに応援していただきながら、全部1人でやり切りました。最近では、デヴィ夫人やマナー講師の平林先生とのコラボもやらせていただきました!

今年は「TikTok LIVE All Stars 2024」の「TikTok LIVE Next クリエイター」にも選定いただいたのですが、雑談に加えてこうした企画を積極的にやっていることを評価いただいたようです。

ライブ配信の頻度としては、月に30日、1日平均10時間ぐらいですね! 特にお休みの日はつくっていないのですが、大変とも思わないんです。ライブは本当に楽しくて、「生きがい」だからやっています。仕事ではなく、生活の一部。毎日来てくれるリスナーさんもいて、とても励みになっています。

■リスナーさんは、家族と恋人の間のような存在
---1日10時間も配信されていると、リスナーさんと過ごす時間がとても長いですよね。
せんべい:そうなんです。もしかするとそのあたりにいるカップルよりもずっと長くリスナーさんと一緒にいるかもしれません(笑)。私にとってライブ配信は人生そのものなので、リスナーさんたちのことをとても身近な存在だと思っています。

だから、つい甘えて自分の気持ちを押し付けちゃうこともあります。「私だけを見てよ!」という思いが強くなり、泣いたり不機嫌になったり、わがままなことを言ってしまったりすることもあるのですが……。そんなときでもリスナーさんたちは私のためを思って広い心で受けとめてくれるんです。本当にありがたいことだと思います。リスナーさんたち、大好きです!

日頃から配信でもこういうことを言っているので、「愛が重い」「ガチ恋っぽい」と言われることもあり、ちょっと心外なのですが(笑)、恋愛の「好き」とも家族の「好き」とも違います。リスナーさんたちは家族と恋人の間のような存在かもしれません。

---2024年9月にリスナーさんの皆さんを呼んでコンサートもされていますよね。

せんべい:はい!いつも支えてくださっているリスナーの方々に何かお礼をしたくて、私の誕生月にはイベントをやっているんです。今年はあれこれ考えた結果、秋葉原のパームスで単独生ライブをやることにしました。衣装も自分で選びましたし、手作り感あふれるライブです。現地に約50人のリスナーさんが来てくださって、本当にうれしかったですね。一緒にオリジナル曲の「STARRY」を歌ったり、みんなでライブ配信をしたりしました。

---幼いころは、「ダンスや歌ができるわけではなかった」というお話もありましたが、克服されたんですか?
せんべい:はい、リスナーさんの要望や後押しがあったので、がんばりました! ボイストレーニングに3年間通いましたし、ダンスも4カ月くらい特訓してお披露目したんです。また、「STARRY」は、「Pococha」のイベントでリスナーさんたちと一緒に勝ち取った思い入れのある大切な曲です。作家さんと曲調や歌詞を一緒に作り、元アイドルの振付師さんにオリジナルの振り付けも付けていただきました。とても素敵な曲なので、TikTokを見ていない人も含めて、多くの方に知っていただけたらうれしいです。

■積極的に海外進出!中国でも愛される存在に
---「国民的せんべい」というお名前には中国語の意味も込めていると伺いました。中国版TikTokの抖音(ドウイン)もされていますよね。
せんべい:はい、日本と中国の両方で意味が通じる名前にしました! 中国語で「せんべい」は「かけがえのない存在」「天使ちゃん」という意味があります。アイコンはお煎餅のイラストにしているので、日本でも中国でも、みんなすぐに名前を覚えてくれます。オンラインレッスンで北京語も学んでいるのですが、中国のリスナーの方々も私が中国語を学んでいることを応援してくれますし、いろいろと教えてくれるのでうれしいです。

---そもそも、なぜ中国でライブ配信したいと思ったのでしょうか。
せんべい:中国がライブ配信の本場であるということもありますが、祖母の影響が大きいです。私の祖母は化粧品の会社を経営していて、特許をとるために遠い外国に渡って直接交渉をしたり、韓国に行って 1軒ずつお店をまわって、拙い韓国語で化粧品を売ったりしていました。その勇気や行動力を尊敬しているので、私も海外での活動に思い切ってチャレンジしてみたい!と思うようになったんです。

また、祖母の会社の化粧品を中国でPRして、苦しんでいるときに支えてくれた祖母に恩返しをしたい、という思いもあります。

---中国でのライブ配信はハードルが高いと聞きますが、そのあたりはいかがでしょうか。
せんべい:そうですね。現在、日本人の中国でのライブ配信活動は制限されています。なんとかできないかと思い、TikTokの運営元であるByteDanceの東京本社までお話を聞きにいったこともあります。その時、担当者さんにいろいろとご説明をいただき、厳しい現実を知りました。今も、中国での配信は試行錯誤しています。でも、ライブクリエイターとして日本で有名になって、中国でも「国民的せんべい」の名前が聞こえるようになれば、本格的な中国進出の夢もかなうと思っています。だから、今の一番の目標は「国民的ライブクリエイター」になることです!

■目標は国民的ライブクリエイター!

---国民的ライブクリエイターになるために、今後どのような活動をしていきたいですか?
せんべい:私は「ライブクリエイターになるために生まれてきた!」と思っているので、まずはやっぱりリスナーのみんなと一緒に楽しめるライブ配信を続けていきたいです。そのためなら、どんなことにもチャレンジしていくぞ!という気持ちです。季節に合わせた楽しいイベントは順次企画したいですし、ゲストをお呼びしての配信も続けていきたいですね。

また、「ファンと一緒に叶えたい目標」として、「有名YouTuberとの共演」「人気テレビ番組への出演」「ファンと制作した楽曲での音楽番組への出演」を掲げています。どれも大きな夢だけど、みんなと一緒に一つずつ叶えていきたいです。

「世界の果てまでイッテQ!」や「紅白歌合戦」への出演も夢じゃないと思っていますし、テレビ番組に出ることで、より多くの人に「国民的せんべい」やライブ配信のことを知ってもらえると思います。私がライブ配信を通じてファンのみんなと一緒に作ってきた世界を、もっともっとたくさんの方々に知っていただきたいです。

■国民的せんべい プロフィール
TikTokライブクリエイター(雑談・企画ジャンル)。1997年、岡山県に生まれる。特技はヨーヨー&縄跳び。幼いころからアナウンサーを目指していたが、「人を楽しませたい」という思いに気付き方向転換。新卒で大手人材ビジネス会社に就職し、2年目で動画配信に出合う。1年強で「Pococha」アプリ内イベント「ぽこリーグ」本選1位を獲得。その後TikTokライブクリエイターとしてデビューし、半年ほどで日間ランキング1位獲得。
TikTok:https://www.tiktok.com/@senbeichan0905

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