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たらい舟でお客様をもてなし続けて20年。船頭の鈴木さん。

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たらい舟でお客様をもてなし続けて20年。船頭の鈴木さん。

佐渡へ行くなら「たらい舟」は体験しておきたいもの。佐渡市内でたらい舟が楽しめる場所は3ヶ所あるのですが、今回は赤い橋が印象的な「矢島・経島」へ行ってきました。もともと漁に使われていたというたらい舟のことについて、船頭の鈴木さんにお話を聞いてきました。

矢島体験交流館

鈴木 弘子 Hiroko Suzuki

1962年佐渡市生まれ。高校卒業後、東京にある「後楽園スタヂアム(現・東京ドーム)」の遊園地で6年間働く。その後佐渡へ戻り、20年前より「矢島体験交流館」で受付やたらい舟の船頭を担当。野球観戦が好き。

――矢島・経島といえば、あの赤い橋が印象的ですよね。

鈴木さん:テレビとかにもよく出ているので、ちょっと有名になっているのかもしれないですね。ただあの橋が矢島と経島をつないでいるわけじゃなくて、矢島と経島はくっついているんですよ。

――へ〜、別々の独立した島ではないんですね。

鈴木さん:200年以上前は別々の島だったんです。でも1802年にこの辺りで大きな地震があって、陸地が隆起して何メートルか上がったそうなんです。それで沈んでいた陸地がぐぐっと上がって、ふたつの島がつながったんですね。

――ところで、鈴木さんはどうしてたらい舟の船頭さんになられたんですか?

鈴木さん:この近くへお嫁に来たときに「ここにいるなら、たらいが漕げないとだよ」って言われて、それをきっかけに習いはじめました。たらい舟を漕ぐようになって、もう20年ぐらい経ちますね。

――たらい舟を漕ぐのにもコツがいるわけですよね。

鈴木さん:コツはいりますね。最初はぜんぜん進まなくて、お客さんを乗せる自信がつくようになるまで1ヶ月くらいかかりました。

――漕いでいるところを見ていると、あんまり力は入れていないように見えます。

鈴木さん:力はいらないんです。最初はいろんなところに力が入って、全身筋肉痛になります(笑)。でもコツを覚えてからは片手でも動かせるぐらいになって、朝から夕方まで営業していても手が痛くなるっていうことはないですね。

――たらい舟って、漁で使われるものだと聞きました。

鈴木さん:そうなんです。もとは明治の初期ぐらいに、漁のために開発されました。いろいろな説があるんですけど、その時代は地形が入り組んでいたり浅瀬が多かったりして、そういう場所へもスッと寄って漁ができるように、たらい舟が作られたと言われています。

――小さいし移動しやすくて何かと便利なんですね。

鈴木さん:はじまりは魚の桶とか樽の上半分を切り取って、下を船の代わりに使っていたみたいです。それに改良を重ねて、今の楕円形の舟になりました。サザエとかアワビの漁ではたらい舟のほうが小回りがきくので重宝されて、今でも使っている漁師さんが何人もいらっしゃいます。

――舟を漕いでいる間は、お客さんといろいろお話しされるんでしょうか。

鈴木さん:そうですね。「どこからいらしたんですか」とか「初めてですか」とか。景色のことを話したり、矢島・経島の歴史を説明したり。あとは人生相談ではないけど、家族の話をされるような方もいますね。

――舟の上だと時間がゆっくり流れる感じがして、いろいろお話ししたくなる気持ちも分かります。

鈴木さん:いろんな楽しいお話を聞かせてくれる方がいらっしゃいます。「楽しかったよ」って言ってもらえることがいちばん嬉しいですけど、「こちらも楽しませてもらいました」っていう気持ちになることもありますね。

矢島体験交流館

佐渡市小木365-1

TEL:0259-86-2992

営業期間:4月〜10月

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