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映画監督岡本喜八氏 生誕100年祝し上映会 節目に連携 初の実施へ

タウンニュース

作品を紹介する写真(C)KADOKAWA 1986

川崎市ゆかりの映画監督・岡本喜八氏が今年生誕100年を迎えることを祝して、氏の作品『ジャズ大名』の上映会が9月14日(土)、麻生市民館で開催される。川崎市市民ミュージアムとKAWASAKIしんゆり映画祭が初めて共催する。映画の上映に加え、ジャズライブや出演者によるトークイベントも予定され、担当者らは盛り上がりに期待を寄せる。

川崎にゆかり

『独立愚連隊』など、日本映画を代表する作品でメガホンを取った岡本喜八氏。多摩区生田に居を構え、日本映画大学(麻生区万福寺)の前身・日本映画学校創立時の特別講師を務めたほか、麻生市民館建設運動の発起人に名を連ねるなど、川崎市の文化芸術振興にも深く関わっていた。今年、生誕100年の節目を迎える。

節目に連携

今回、主催を務める市民ミュージアムは、昨年10月に中原区から麻生区に事務所を移転。それを機に麻生区との縁を深めようと、毎年区内で行われている「KAWASAKIしんゆり映画祭」に、何か企画をしたいと相談。初めて協働する運びとなった。

内容を検討する中で挙がったのが同映画祭と関係の深い映画監督・岡本喜八氏の名。映画祭事務局の担当者は「今年は川崎市も岡本監督も生誕100年。実は、しんゆり映画祭も今年で30回目を迎える。節目の年にそれぞれ協力しながら川崎を盛り上げていければ」と企画の意図を語る。

双方向で楽しみを

上映する作品は岡本氏が監督して1986年に公開された『ジャズ大名』。幕末の混乱の中、音楽好きの藩主がジャズと出合い、一大ジャムセッションが始まるという奇抜なストーリーだ。

(株)喜八プロダクションのエグゼクティブプロデューサーを務める前田伸一郎さんは同作について、「岡本氏が独立してから手掛けたこの作品は自由でオリジナリティーのあふれた作家性がよく出ている」と講評する。

加えて今回は終演後、作品内で演奏された楽曲を含む生ライブも実施する。出演は「日本のサッチモ」と名高い外山喜雄氏(トランペット・ボーカル)率いる「外山喜雄とデキシーセインツ」。市民ミュージアムと同映画祭事務局の担当者らは、「この作品に決まったのは今回のようにいろいろな形に広げられるから。映画の上映だけでなくプラスアルファの部分も楽しんでほしい」と思いを語る。前田さんは「音楽がテーマなので見やすいのでは。思わず曲を口ずさみ全員で参加しているような、双方向で楽しむ感覚を持ってもらいたい」と呼びかける。

当日は同作品に出演した本田博太郎さん、岡本真実さん、前田さんをゲストに招き、映画の裏側や岡本氏について語るトークイベントも。上映会は午後2時から5時15分。定員抽選600人。一般1500円、小学生以下、障害者とその介護者は無料。事前申込み制。参加希望者は8月5日(月)午前10時から26日(月)午後4時までに同ミュージアムウェブサイトの申込みフォームから申込みを。問い合わせは同ミュージアム【電話】044・712・2800。

岡本喜八氏=喜八プロダクション提供

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