就労支援施設が開発 食感パリッと無添加ドライ蜜柑
噛むとパリッとした食感で、徐々に爽やかな香りと甘みが広がる―。
小田原市酒匂の就労継続支援B型事業所「スプラウト・プラス」が、2月下旬から無添加ドライフルーツ「神奈川県産蜜柑」を販売している。
同施設を運営する株式会社スズキ(市内延清、鈴木浩二社長)では、利用者の安定的な就労機会の提供や工賃アップを目的に、自社オリジナル製品の開発を進めてきた。
原材料に使用しているのは、小田原市近隣の農家から仕入れたミカン。流通に乗りにくい規格外品を仕入れることで、原材料費を抑えつつ、フードロス削減や生産者の収入にもつながっているという。
試作期間は約2年間。施設に導入した食品用乾燥機で約18時間かけ、果実を房ごと「しっかり乾燥」させ、パッケージに脱酸素剤を封入することで防腐効果が確認できたという。酸化防止剤や防腐剤不使用、砂糖も使わない「無添加ドライフルーツ」を完成させた。
1袋(20g入り)550円。同社ではそのまま食べるほか、ヨーグルトやサワーに入れる楽しみ方も紹介している。販売場所はミナカ小田原1階逸品屋金次郎、小田原駅前「小田原まると」、小田原市観光交流センター。仕入れた原材料が無くなり次第、「蜜柑」の今季分の販売は終了。
鈴木社長は、「ぜひ地元の方にも味わっていただければ。新商品としてキウイフルーツの試作も進めています」と話している。