元石川小5年生 米消費拡大のため商品開発 地元商店と初コラボ
減少する米の消費量を増やすため、元石川小学校児童と地元商店で共同開発した米を使ったスコーンとクッキーが3月11日と17日、たまプラーザテラスで初めて販売され、各日とも1時間も経たずに完売するにぎわいをみせた。
総合学習の一環として、昨年5月に米を苗から育て、10月に収穫体験を行った5年生たち。米農家から育て方のコツなどを学ぶ中で、日本の米の消費量が減少していることや後継者不足の問題を知った。その後、自発的に日本の米の現状を調べ、消費量を増やすために米粉を使った商品が開発できないかと考えた。
3組の米粉スコーン
3組(永冶優教諭)が考案したのは「米粉スコーン」。ベースとなる試作品は児童らがバターの分量など試行錯誤を重ね、美しが丘のパン販売店「マヨルカベーカリー」のグランシェフ・安類直宏さんが販売までの仕上げを行った。安類さんは「小学5年生でここまで考えられるのはすごい。自分もその気持ちに応えなくてはと力が入った」と振り返る。
3月11日には、たまプラーザテラスステーションコートで、パネルなどを使って米の現状を訴えながら1個300円で販売。200個が1時間も経たずに完売した。3組の田子島廉さんと藤沼侑大さんは「何か一つのことに向かってみんなで頑張った経験は宝物になると思う。これで終わらせず、日本の米の現状を伝えていきたい」と思いを語った。
1組は米粉クッキー
1組(宇留間亮輔教諭)では米を使い、クラスのマスコットキャラクターのヒヨコをモチーフにした「ぴよぴよクッキー」を考えた。米粉ではなく、炊いた米を練り込んだクッキーはカリッとした食感が特徴で、制作には美しが丘のカフェ&スイーツ店「MAPLEHOUSE」が協力。オーナーの柳澤亜矢さんは「当店はオープンしてからまだ9カ月。まだ地域との関わりが少ない中で、地元の小学生と活動することができてとても楽しかった」と話した。
17日の販売会では、4個1セット150円のクッキーがすぐに完売。商品に貼るシールのデザインを手がけた1組の横地はるかさんは、「関係者以外にもたくさんの人が関心を持ってくれた。自分たちも普段からお米を食べることを心がけたい」と意気込んだ。
児童らが考案したメニューは各店舗で販売される予定。