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世界水準の国際アートフェア「Tokyo Gendai」が7月5日開幕

タイムアウト東京

世界水準の国際アートフェア「Tokyo Gendai」が7月5日開幕

世界水準の国際アートフェアとして2023年にスタートした「Tokyo Gendai」が、今年も幕を開けた。昨年に引き続き会場は「パシフィコ横浜」で、会期は7月5日(金)〜7日(日)となる。2回目となる今年も、さまざまな現代アートギャラリーが国内外から参加しており、数多くのアート関係者の来場が予想される。

Photo: Kisa Toyoshima

主催の「The Art Assembly」は、ほかにもシンガポールの「ART SG」や台湾の「Taipei Dangdai(台北当代)」など、アジア太平洋地域で国際アートフェアを運営する団体だ。創設者には、世界有数のアートフェアの実績を持つマグナス・レンフリュー(Magnus Renfrew)らが名を連ねており、その経験やネットワークが東京でも存分に生かされることが期待される。

Photo: Kisa Toyoshima「Gallery Rosenfeld」(ロンドン)の展示風景

「スカイ ザ バスハウス」や「タカ イシイギャラリー」など、日本のアートシーンを代表するギャラリーはもちろん、「麻布台ヒルズ」に新たなスペースをオープンさせたばかりの「ペース ギャラリー(Pace Galley)」や「ペロタン東京」「ブラム(BLUM)」など、東京に拠点を持つ有名ギャラリーもこぞって参加している。

しかし何と言っても、日本ではなかなか知ることのできない海外のアートギャラリーの動向を見られるのが、国際アートフェアの大きな魅力だろう。欧米や東アジアからの出展が多いが、中にはナイジェリアのアブジャから参加した「Retro Africa」などのギャラリーもあり、非常に興味深い。

Photo: Kisa Toyoshima「Retro Africa」の展示風景

作品を売買する場であるアートフェアだが、昨年に引き続き「パブリックプログラム」という枠組みも用意され、コレクターでなくとも楽しめる工夫もなされている。今年は、菅木志雄(すが・きしお)や鬼頭健吾(きとう・けんご)などによる大型のインスタレーション作品が会場に設置された。またユーイチロー・E・タムラによる作品『草上の休息』では、時間によってパフォーマンスも展開される。

Photo: Kisa Toyoshimaユーイチロー・E・タムラ(KOTARO NUKAGA)によるインスタレーション

このほか、パブリックプログラムとしては「ALL THINGS ARE DELICATELY INTERCONNECTED(すべては繊細なつながりを持っている)」と題された、さまざまなバックグラウンドを持つ4人の女性アーティストによる特別展示も見逃せない。また、アルヴァ・ノトことカールステン・ニコライ(Carsten Nicolai)や三嶋りつ惠らが登壇するトークイベントも豊富に用意されている。

Photo: Kisa Toyoshima「すべては繊細なつながりを持っている」の展示風景

とりわけ、今年からの試みとして注目したいプログラムが、「IntoArt -Dive into Your Creative Journey-」という、3歳児から中学生までを対象とした子ども向けのワークショップだ。フェア出展アーティストが講師となり、彫刻家の名和晃平(なわ・こうへい)やキュレーターの丹原健翔(たんばら・けんしょう)とともにワークショップをナビゲートする。

Photo: Kisa Toyoshima

会場には、画材などを自由に使える工作コーナーや、絵本や図録などを揃えるミニライブラリーも備えられており、ワークショップ開催時間以外にも会期中であれば利用できる。スタッフも常駐しているので、ゆっくりとアートフェアを鑑賞したい保護者にとってもありがたいサービスだ。アートフェア来場者なら入場も無料だが、ワークショップの参加については事前の予約が必要になる。

Photo: Kisa Toyoshima

まだ2回目のTokyo Gendaiだが、着実に内容を充実させていることがうかがえる。数あるメディアパートナーの一つとしてタイムアウト東京も参加しているので、ぜひ会場を訪れて世界のアートシーンの現在を味わってほしい。

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