「地域の皆さまにとっての唯一無二の企業へ」不動産中央情報センター・濱村美和社長に話を聞いてみた【北九州市小倉北区】
創業50周年を迎え、不動産業を中心にシニアライフ事業・ネットワークビジネス事業など幅広く事業を行い、地域活性化にも積極的に取り組んでいる株式会社不動産中央情報センター(北九州市小倉北区)。
今回は代表取締役社長の濱村美和さんに話を聞きました。
地域で唯一無二の企業となるべく「不動産業」から「くらしサービス」へ
────今年創業50周年を迎えた不動産中央情報センターの仕事内容や経営理念について教えてください。
弊社のメインとなっているのは「不動産事業」です。
創業当時、まだ閉鎖的であった不動産業界の「質的向上への貢献」、不動産業を基盤とする「地域活性化」を経営のテーマに掲げ、事業の成長性と安定性を鑑み、全国でも先駆けて「賃貸管理業務」を導入、家主さまの完全代行業務による累積経営のビジネスモデルを構築してきました。
約50年にわたり、地域密着で実績を積み重ねてきた強みを活かし、現在では不動産管理・賃貸仲介・売買仲介をはじめ、資産活用やリフォーム・リノベーション、北九州学術研究都市留学生宿舎など、「住まい」に関するあらゆる悩みを全面サポートしています。
また、私どもが管理を請け負う建物のオーナーさまとお付き合いの年月を重ねるにつれて、オーナーさまが段々と高齢になっていく姿を目にしたことから、「役立てることはないか」と考え始めました。
その結果、次代のシニアライフの提案として、1988(昭和63)年に住宅型有料老人ホーム「ゆうゆう壱番館」を設立し、シニアライフ事業にも取り組み始めました。高齢者の方々に充実した毎日を過ごしていただけるよう、24時間365日体制でサポートしています。
また、北九州市版生涯活躍のまち(CCRC構想)のモデル地域として、地域住民交流や移住相談など北九州市と連携し、活動したり、介護予防を目的としたe-スポーツの導入等にも取り組んでいます。
さらに、全国の不動産事業者へ向け、1988(昭和63)年からネットワークビジネス事業をスタート。さまざまなコースを用意し、家主さまの完全代行業務「賃貸管理業務」の基礎知識を学んでいただく「賃貸管理実務研修」の事業を展開しています。
そして現在、「不動産業から、くらしサービスへ」を経営方針に掲げ、多様な取り組みを進めています。弊社では少子高齢化・人口減少社会に対応する住生活総合サービスを「くらしサービス」と位置づけ、より心豊かな暮らしと気な地域社会を実現したいと考えております。
「真のサービスとは、お客さまの困っていること、望んでいること、それを事前に解決させていただくこと」を第一とし、お客さまに愛され、地域の皆さまにとっての「唯一無二の企業」を目指してまいります。
お客さまに対し優しさを持って「笑顔」で「誠実」に向きあえる人
────現在の従業員数は?
現在は 20代から70代までグループ総数で178人の従業員が働いています。
世代的には20代が一番多く、次に40代が多くなっています。若い社員も多いのですが、ベテラン勢も多いので、困ったことがあった時など、何でも相談しやすい職場環境が整っています。
男性94人、女性84人とわずかに男性従業員が多いのですが、ほぼ半々の男女比となっており、女性従業員の中にはパートナーの転勤等がなければ、産休・育休を経てほぼ職場復帰しています。
一生のお客さまとなる「生涯顧客」 信頼関係を構築
────職種を問わず共通して求めるメンタリティーや仕事に対する姿勢など、共通する人物像はありますか。
弊社の特長の一つに、初めてのお客さまがその時だけでのお付き合いではなく、一生のお客さまとなる「生涯顧客」となる場合が多いということが挙げられます。
1度きりで終わらず、別の機会にも同じ担当者が指名されるなど、お客さま1人ひとりとじっくり信頼関係を築いている社員が多くいます。お客さまの信頼を獲得することで、弊社ならば安心して任せられると家族や友人を紹介してくださるなど、ご縁が広がっていきます。
さまざまな年代や職業の方に会うことができ、人とつながることができる仕事なので、「人に喜ばれることが好き」「人の役に立つことが好き」「地元を気にしたい」・・・そのような気持ちを持っている人は、弊社の仕事に向いていると感じています。
法人営業では支社長や支店長クラス等組織のトップにいる方々に若手社員が物件を紹介する機会があるなど、若いうちにはなかなかお会いできないような方にも出会えるので、人生の糧となるような様々な話を伺えたりたり、応対する相手に合わせて自分を変え続けたりという貴重な経験ができます。
このような経験をできるだけ若いうちに経験してもらいたいですし、新入社員であれば20代のうちにそのような経験ができることはその人自身にとっても大切な人生経験になると思います。
目指すは「従業員が健康で働き甲斐のある会社」
────特徴的な社内制度などはありますか?
社員の働く姿をご家族に見てもらい、仕事に対する理解を深めてもらいたいとの思いから「ファミリーデー」を実施したり、社員に北九州の魅力を知ってもらいたいという気持ちで、老舗映画館である「小倉昭和館」を貸し切って会議を実施してみたり、時にはモノールを貸し切ってユニークな企画に取り組んでいます。
2020年11月には、毎年実施している社員親睦会旅行をコロナ禍でもどうにかしてできないかと考え、「オンライン海外ツアー」を企画。海外にいる現地添乗員と弊社をオンラインでリアルタイムにつなぎ、添乗員の案内のもと、画面越しに観光地を巡って楽しみ、社員からも好評でした。
また、福利厚生が充実していることも特長の一つです。産休・育休制度の完備はもちろん、復職後のフォロー体制も万全ですし、年に1度連続7日の休暇を取得することができる「リフレッシュ休暇」や、「記念日」に使える有給を特別に付与する「アニバーサリー休暇」といった制度を設けるなど、各自がそれぞれのスタイルで頑張れるよう、働きやすい職場環境を整えることに努めています。
地域活動やSDGsの取り組みも実施
────地域活動やSDGsなどの取り組みについて教えてください。
地域の皆さまに感謝の気持ちを届けるため、また、地域を元気にするために、さまざまな地域活動を行っています。
本社・店舗がお世話になっている街を朝の清掃時間に清掃する「地域清掃」を行ったり、ゆうゆう壱番館では「生涯学習講座」や地域開放型のセミナーやイベント等も積極的に行っています。
最近では、意欲や能力のある学生がコロナ禍による経済的理由で修学継続を断念することのないよう、返済不要の「奨学金制度」を始めたり、地域における防災力を高めるために「ゆうゆう壱番館」の入館者と北九州市立大学生が一緒に考える「防災対策セミナー」を実施したりもしています。
また、弊社では社会と企業の持続的な発展に向けて社会課題の解決に貢献しながら、世界が目標に掲げる SDGs の達成にチャレンジするため、国連総会で採択された17のSDGsのゴールのうち、9つのゴールへの取り組みを表明し、グループ会社で運営する浄水器事業での森林保護活動をはじめ、積極的に取り組んでいます。
地域と連携した「住みよい街づくり」 次の100年を目指して
昭和49年7月2日、小倉北区の材木屋の2階で、創業社長とパートさん2人を含めた3人でスタートしたという不動産中央情報センター。創業当初から今も大切にしているのは、地域と連携した「住みよい街づくり」「地域価値向上への貢献」といいます。
「サービス業とは、社会の問題解決業でもあります。世代交代や悩み事が複雑化している今だからこそ、より一層お客様の声に耳を傾け、専門家と協力しながら課題解決に尽力していきたい」と話す濱村さん。
地域のコミュニティとなり、1人1人のお客様を生涯にわたってサポートしていきたいと、創業100年に向けた目標を掲げていました。
店舗や企業情報など詳細は、不動産中央情報センターのホームページで確認できます。
(北九州ノコト編集部)
※2024年11月17日現在の情報です