バスケ富永啓生Bリーグ入りの可能性も「NBAへどういう道がいいのか考えている」
NBA下部Gリーグで1試合平均5.4得点「シュート1本の重みを実感」
アメリカのプロバスケットボールNBA下部のGリーグ、インディアナ・マッドアンツの富永啓生(24)が1日、2024-2025シーズン帰国報告会見に出席した。
今季はレギュラーシーズン14試合に出場し、1試合平均8分あまりの出場で平均5.4得点。2月13日のバーミングハム・スクアドロン戦では3ポイントシュートを3本成功して17得点をマークし、Gリーグオールスターにも出場するなど、夢のNBA入りに向けて貴重な経験を積んだ。
オンライン会見では「大変だったけど成長できた良いシーズンでした」と第一声。1年目を振り返って「ディフェンスとフィジカルの部分は成長できた。もっと上達して、オフェンスだけじゃないことを証明しないといけない」と来季に向けた課題を掲げた。
愛知・桜丘高からアメリカのレンジャー・カレッジを経てNCAA1部のネブラスカ大学で活躍してきた富永にとって、今季ほどベンチを温める時間が長いことはバスケ人生で初めてと言ってもいい。
「日頃の練習からアピールして、コーチから信頼してもらえるようにならないといけないのが一番大きな壁。短い時間でどれだけアピールできるかが大事なのでシュート1本の重みを実感しました」とトップレベルならではの苦労を明かした。
そんな時に大いに刺激を受けたのが、メンフィス・グリズリーズでひと足早くNBAデビューした河村勇輝。「毎日のように連絡を取ってるし、バスケからプライベートの話までたくさんしました」と笑顔を見せた。
さらにプレーヤーとして尊敬するゴールデンステート・ウォリアーズのステフィン・カリーとの交流や、ネブラスカのファンの応援も力になっていることを明かした富永。「全く試合に出られないと辛いけど、初心に戻って好きなバスケをやれてることに感謝しながらやっています」と前を向いた。
BリーグからNBA入りした河村勇輝の影響「間違いなくある」
NBAの大目標は不動だが、今後についてはあらゆる可能性を探っていく。Bリーグ入りが選択肢としてあるのか問われると「全然ないわけではないし、成長するために選択肢は多いほどいい。NBAが一番の目標なんで、どういう道を通るのがいいのか考えている」と含みを持たせた。
実際、河村はBリーグの横浜ビー・コルセアーズからNBA入り。ベンチを温める時間が長いGリーグより、Bリーグで主力としてプレーした方が成長する機会も多いという考え方もあるだろう。
河村の影響について「それは間違いなくある」とした上で、「(ベンチで)ムズムズする気持ちもありました。Bリーグのレベルアップは毎年実感しています」と7月のNBAサマーリーグなども含め、冷静に判断する意向を示した。
日本代表としても8月にサウジアラビアでアジアカップが行われる。「海外での経験値はある。今までは一番下でしたが、若い選手も入ってるんでリーダーシップを発揮していきたい」と自覚十分。夢に向けて一歩ずつ着実に前進する富永の今後がますます楽しみになってきた。
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記事:SPAIA編集部