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＜コラム＞『いちばんすきな花』第9話

（見終わった直後の僕）あぁぁぁああぁあぁぁ……怖い、怖い…恐怖…！！

冒頭、椿（松下洸平）の「お金使ってあげたい♡」によって幕を開けた第9話。

嗚呼…椿×紅葉くん（神尾楓珠）の関係性の歴史…。友人～お父さん～恋人～保育士、ときて（もうこの変遷が謎過ぎんだけど）、え！？「お金使ってあげたい♡」ってことは、それはもう、“推し”ってこと！？

椿は、紅葉くんに「お金使ってあげたい！」＝課金したい！（言い方！）それってつまり、椿は、紅葉くんの、“推し”になったってことぉぉぉぉおぉ？！！？うっひょぉぉぉおぉぉぉ～！！って、意味不明なよだれが出かけてた、その瞬間（いやもう出てた）、

紅葉「俺のこと初孫だと思ってます？？」

って、うぉぉおぉぉおおおぉぉぉぉぉぉおおおおいい！！！！初孫ぉぉおぉぉぉうぉういぉぉいいい！！！友人～お父さん～恋人～保育士、からの、初孫ぉぉおぉぉぉうぉういぉぉいいい！！！まさに！！！まさしく、その椿は、「お金使ってあげたい♡」って言う、その椿は、初孫ぉぉおぉぉぉうぉういぉぉいいい！！！（意味わからん！）

表現が、的を射すぎ！！！！お金使いたい！→課金→推し、とか言っちゃうのは凡人の発想！！（＝俺）初孫こそ椿！！紅葉くんを、初孫のように思えてしまう、そんな椿こそ、そう表現してこその椿！！！よ！生方（美久）先生（脚本）、椿を誰よりも、わかってらっしゃる！！！（当然だろ）

…って、うん、なんの話でしたっけ？（おい！）

美鳥ちゃんと4人の描写、丁寧過ぎない？からの…

そうだそうだ。冒頭の“怖い”についてだった…（ “怖い”までの道のり、まだまだ長いです）つい、よくよく振り返って数えたら1分にも満たなかった冒頭の“初孫”劇場（言い方！）で、異常に興奮してしまったわ…。

で、そのくだり、こっちの興奮そっちのけで、早々に終了して（ホントに1分もなかたっし）、ようやっと、ゆくえちゃん（多部未華子）のターンくるぅ～！！ゆくえちゃんについて、ようやっと僕も、語れるぅ～！僕だって、ゆくえちゃんというキャラクターの魅力、そして、多部ちゃんが醸す、友だち以上恋人未満感は唯一無二！！とか、どっかで言いたかった～！！あとあと、多部ちゃんと赤田（仲野太賀）の関係性はすっごく面白くって、最高だし、SNSでみんなが盛り上がっているように、僕だって、その辺の関係性についても、語りたかった～！！！（けど、どうしても、どうしても、椿が邪魔してくんだ…）から、ようやっと、ゆくえちゃんのターン、来た～！！って、身構えてたら…ほうほう…ゆくえちゃんと美鳥ちゃん（田中麗奈）の関係性は、2007年…つまり16年前の（教室のポスターから察し）、中学生のときから始まってたんだ…とか思ってたら、これまた早めにそのエピソードは一旦終了して、紅葉くんのターンに入って…あ、そうだそうだ、そうだった…美鳥ちゃんと紅葉くんのエピソードは、前回描けていなくって、次週へ持ち越しだったんだわ…で、ほうほう…紅葉くんとは2015年…つまり8年前（卒業式のシーンで察し）、高校のときからで、そんときの美鳥ちゃん、紅葉くんへの当たりがキツすぎる（けどおかしい）…し、もう過去の時点で、椿は“ヤバイやつ”とかイジられてる（たまらん！！）…で？え？美鳥ちゃんは？そんときは？結婚してて？そのせいで？“感情を殺してた”んだ…改めて、美鳥ちゃんの“激動”…すさまじいな…とか思ってたら、急に、再び、夜々ちゃん（今田美桜）ターンになり、夜々ちゃんってば、どういう感じで上京してたの？さすがにそれは小悪魔なんじゃ！？とかそういうツッコミ入れる隙なく、再び美鳥ちゃんと夜々ちゃんの再会を描いて…っとかしてる間に、ほほー、ゆくえちゃんは塾関連で美鳥ちゃんと再びつながって、そうなってたんだぁ～…へぇ～…いろいろ、ここで、つながっていくわけね…って、…うん、…でも、なんか…さすがに、さすがに…美鳥ちゃんと4人の描写、丁寧過ぎない？

もう第9話だっていうのに、もう終盤も終盤だっていうのに、さすがに、（実質）前回初登場の美鳥ちゃんと、4人の描写、丁寧過ぎない？

うんうん、だけど、4人から見た“美鳥ちゃん”を描くことで、人はあるときには良い人でもあり悪い人でもある…みたいな、ただの多面性を描くのではなく、より具体的な、4人それぞれからの多面性を描いてみせて、しかもそれってとてつもなく複雑で難解な描写のはずなのに、どこまでもさりげなくて、そしてちゃんとエンタテインメントとしても成立してる…急に出てきた美鳥ちゃんとはいえ、ドラマとして“魅せる”ことに成功してる…。

んだけど、とはいえ、さすがのさすがに、美鳥ちゃんの描写、丁寧過ぎない？？

…うん、でも、とはいえ、そこまでしつこく丁寧に描くことで、ゆくえ・夜々・紅葉・椿の4人のバランスが、“恋愛”や“引っ越し”によって崩れかけているところへ、美鳥ちゃんという存在が加わることで、バランサーとなる…。

つまり、男女の友情は成立するのか？というこのドラマのテーマを、新しい見せ方で決着させるには、カップルが成立してしまう2×2の4人ではなく、5人にすることで、バランスが保たれて、ハッピーエンディングへ向かう…っていう、そういう、そういう意味を込めての、美鳥ちゃんと4人の丁寧な描写なんだよね…うんうんって、一人で、しつこく、納得と不服を繰り広げてた、終盤…。

“5人”であることの“違和感”だけを表出させてしまう、あの恐怖映像よ！！！

まさか…

「“5人”は違う」

という結論が導き出されるとは！！！！！

で、その、「“5人”は違う」が描かれた際の、晩餐会の恐怖たるや！！！！（ようやく“恐怖”にたどり着きました）

だって、普通、どう考えたって、4人それぞれを知る人物が、新たに仲間に加わったら、疑いもなく、ハッピーじゃないですか！？そのハッピーを否定する人は誰もいやしないじゃないですか！？

なのに、まさか“5人”になることの“違う”を、ここまで克明に、しかもセリフ上、表面上ではまったくそうは見せないでいながら、“5人”であることの“違和感”だけを表出させてしまう、あの恐怖映像よ！！！

で、よくよく考えたら「“5人”は違う」って、何が怖いのかもよくわかんない事象だっていうのに、あそこまで、鮮明に“恐怖”を感じさせてしまうこのドラマよ！！！この“恐怖”、“違和感”を描写させるために、2話にわたって、美鳥ちゃんと4人のドラマを、丁寧が過ぎるほど丁寧に、描いたってことですよね？（誰に！？）

美鳥にとって、ゆくえ・夜々・紅葉・椿は“2人”の関係性が良くって、で、それは、4人の感覚とは圧倒的に違う！！そして、その“違和感”こそが、僕にとっても、きっと、視聴者の誰にとっても、ドラマで、見たことがない…だからこそ、恐怖！！！

もう、ドラマの中身が怖いんだか、そんなことをこともなげに書けちゃう生方先生が怖いのか、そんな怖い怖い言ってるくせに、結局は椿の“課金問題”で大興奮してる（話がおかしくなってる）自分が怖いのか…！！！とにかく…怖い！！！