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資生堂が黒字見込みから一転、過去最大520億円の最終赤字に 本社200人削減、子会社統合へ

セブツー

化粧品大手の資生堂は11月10日、2025年12月期の第3四半期決算を発表した。売上高は6938億1700万円(前年同期比4.0%減)となり、営業利益は333億5000万円の赤字(前年同期は21億8300万円の黒字)に転落した。親会社株主に帰属する四半期純利益も439億8300万円の赤字(前年同期は7億5400万円の黒字)と、厳しい結果となった。

業績悪化の主因は、中国を中心としたトラベルリテール事業と米州事業の低迷だ。中国では消費マインドの冷え込みと観光需要の鈍化が続き、7〜9月はプラスに改善されたもののトータルではマイナスに落ち込んだ。中国・トラベルリテール事業の売上高は2400億円(前年同期比5.7%減)、コア営業利益は467億円(同5.9%減)だった。

米国ではスキンケアブランド「ドランク エレファント(Drunk Elephant)」が苦戦し、売上は前期比で40%超のマイナスを計上。米国事業の売上高は782億円(前年同期比9.1%減)、コア営業利益は7600万円の赤字(前年同期は3600万円の赤字)となった。これらの影響により、全社的な売上成長の鈍化が鮮明となった。

さらに、収益性の悪化を背景に実施した減損テストの結果、第3四半期連結累計期間において468億円ののれん減損損失を計上。これが営業赤字転落の最大要因となった。

資生堂は同日、2025年12月期の通期業績予想を大幅に下方修正。売上高は9650億円(従来予想9950億円)、営業損益は420億円の赤字(従来は135億円の黒字)、最終損益は520億円の赤字(従来は60億円の黒字)に引き下げた。黒字予想から一転、過去最大規模の最終赤字に陥る見通しとなった。

経営再建に向け、資生堂は構造改革を加速する。10月には本社で約200人の希望退職を募集。2026年には、グループ子会社の資生堂クリエイティブと資生堂インタラクティブビューティーを本社に吸収合併する計画を明らかにした。また、店頭マーケティングを担うジャパンリテールイノベーションは同年に解散・清算する。

同社はスキンビューティー領域を中核に据えたポートフォリオの見直しを進めており、ブランドの集中と収益性の改善を最優先課題として掲げる。今後は、米州事業の立て直しと中国依存からの脱却が最大の焦点となる。

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