「家事育児の主体性低めパパ」に共通する特徴。実は3つのワカラナイことがあるらしい。
家事シェア研究家の三木です。「うちの夫はいつまで経っても家事育児の主体性が低いまま」今日の記事は、そんなママさんにきっと役立つこと間違いナシ! これまで数百回のパパ向け講座をやってきた経験から、主体性低めパパに共通する3つの「わからない」と、その解消方法をお伝えします。
パパのやる気は、めっちゃ空回ってる!?
子どもが一番手のかかる乳幼児期を過ぎた40〜50代。
家事育児も、当時と比べればだいぶ手も離れてきた方も多いかもしれません。
目まぐるしく走り続けるしかなかった時期が過ぎ、自分たち家族なりのスタイルが固まってきているのが今の時期でしょう。
でも、そうするとパパとの家事シェアがちょっと気になったり(もっとやって欲しい)、諦めはじめてしまったり(もう期待しても意味ないかも)、していませんか?
この時期のパパの家事育児への関わりは大きく二分されます。
1. やる気はあるんだけど、なんだか空回りしちゃってる…
2. わが家はいい感じで家事育児シェアできてる。そんなに大きな問題はない!
と、いうことで。
問題になるのは1のケースです。(あ、もちろん2のパパが勝手にそう思っているだけって言う怖いパターンもありますが……)
時代の変化もあり、家事育児はパパもママも一緒にやるのが当たり前、と考えているパパも増えてきています。
ですが、実情はそう簡単ではありません。
・やっても中途半端
・やり方が雑でかえって足手まとい
・(時間やスキルの問題で)やれることが少なすぎてほぼ戦力にならない
そんな話をママからよく聞きます。
では、当のパパは何がそんなに難しくて家事ができないのでしょうか??
ワカラナイ(1)何のためにそこまでやる必要があるの?
ひとつ目のワカラナイは「ゴール」です。
たとえば、一生懸命片付けしているママに対して「何でそんなにイライラしながら、片付けしなくちゃいけないの?」というケース。
他にも「そんなにがんばってご飯作らなくても、外食や惣菜でもいいんじゃない?」など。主に、家事の頻度や質に対してです。
パパもなかなかこれをママ本人に直接言うことは少ないようですが、パパ講座などを行うと一定数必ず出てきます。
「僕はそこまで気にならないんですけどね。妻は気になるみたいで……」
そんな言葉が出てきたら、これこそがゴールの違いです。
ワカラナイ(2)何をすれば自分の役割は終わりになるの?
ふたつ目のワカラナイは「タスク」です。
「食器を拭いて」と頼まれたから拭いたのに、食器棚にしまってなくて怒られた。
洗濯物を畳んだら、「たたみ方が違う」「これじゃ収納に収まらない」とやり直された。
こうしたことで、主体性を失っていくパパも結構いるのです。
何をどこまでやればいいのか、自分の期待されている役割がなんなのか。
「そんなこと、ちょっと考えればわかるでしょ?」と思うかもしれませんが、案外これが難しいのです。
ワカラナイ(3)自分のやり方でどこまでやっていいの?
さいごのワカラナイは「決定権」です。
家事のやり方や価値観が違うことへの戸惑いです。
洗濯物は種類によって分けて洗濯してほしい。シャツは必ずアイロンがけする?など。
一人暮らし経験があり、ある程度家事スキルはあるものの、それが妻とやり方が違って戸惑う。
家事は妻のやり方に合わせなくちゃいけないのが疲れる…。そんな声もパパ同士のざっくばらんな場では聞かれることがあります。
夫婦で家事を助け合うパートナーへと成長しよう!
こうした3つのワカラナイを受けて。ひと昔のママたちは「パパを教育」するアプローチを取ってきました。
パパが自分の思った通りの家事をできるように育成するのです。
やり方や考え方はそれぞれですから、そうしたやり方も一つでしょう。ですが、「やる気が空回りしているパパ」には「やる気」があるのです。それを操り人形のように育てるのはちょっとモッタイナイ。
ここは、お互いが気持ちよく家事シェアできるようにタッグを組むことを意識しましょう。
そのための大前提となるのが以下の2つです。
評価をやめて、感謝と喜びを分かち合う
タッグを組むうえで大事なのは、安易に上下関係を作ってしまわないことです。相手がやった家事に対して「よくできたね」「これは違う」などと言うのは評価になってしまいます。
大事なのは「喜びを伝えること」。
「上手に掃除できたね」じゃなくて「掃除してくれたおかげで部屋がキレイになってすごく気持ちいいね!」この喜びが「もっと家事をしよう」という成功体験に繋がります。
面白いことに、ママやパパがこうしたコミュニケーションを繰り返していると、子どもも同じように感じるようになってきます。
ダメなところや中途半端なところが目につくこともあると思いますが、まずは喜びを分かち合うようにしていきましょう。
相手に委ねたら、細かいところは口を出さない
仕事でもマイクロマネジメントは、チームに弊害を生んでしまいます。これは家事でも同じ。
自分とやり方が違ったり、雑なところが目につくこともあるでしょう。でもそれを全部指摘していたら主体性は失われていきます。
相手のやってくれた家事に対して文句を言わない。これは夫婦ともに気持ちよく暮らすためのマナーでもあります。
どうしても自分のやり方でやりたいことがあれば、それは自分で引き受けるか、もしくは最初にどうしてもこうやって欲しい、とやり方を伝えてサポートしてもらうようにしましょう。
夫婦で気持ち良い家事シェアができますように!!
三木智有/家事シェア研究家