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【横浜市青葉区】あかね台中 吹奏楽コンクールで初の東関東へ もえぎ野中も進出

タウンニュース

あかね台中吹奏楽部のメンバー

第74回神奈川県吹奏楽コンクールが7月、8月に開催され、青葉区内の中学校ではあかね台中学校、もえぎ野中学校の2校が9月20日(土)に開催される東関東吹奏楽コンクールの代表に選ばれた。中でも、中学生の部B部門に出場したあかね台中吹奏楽部は創部以来初の快挙を達成した。

2011年の学校創立とともに生まれた比較的若い同部。顧問の三羽達也教諭も今年からの着任で、気持ちも新たに今シーズンのスタートを切った。三羽教諭が吹奏楽コンクールに向けて選んだ曲は、『秘儀II〜7声部の管楽オーケストラと4人の打楽器奏者のための〜』。架空の儀式をイメージした難解な曲だが、部員たちは春から丹念に譜読みや練習を重ねてきた。

7月に行われた市大会では8年ぶりに県大会へ進出。部長の川上夏凛さん(3年)は「曲の雰囲気を掴むまでは大変だったけれど、パートごとに曲の解釈を話しあって理解を深め、自分たちの演奏ができたと思う」と振り返る。

抽選忘れ照れ笑いも

8月12日の県大会では、市大会を勝ち抜いた33校が競う中学生の部B部門に出場。同部はカルッツかわさきの初めてのステージに緊張しながらも、さらにブラッシュアップした演奏を披露した。創部初の県大会金賞、そして初の代表選出が発表されると部員たちは沸き返った。三羽教諭に至っては、受賞直後、部長と一緒に組み合わせ抽選に参加することを忘れて先に外へ出てしまうという一幕も。「結果発表を待つ一年生たちに早く報告したくて慌ててしまった」と照れ笑い。

同部はもえぎ野中吹奏楽部とともに、20日(土)に茨城県で開催される東関東大会に出場する。川上さんは「ここまで進んだのは初めてで緊張するけれど、本番では一番いい演奏をして、自分たちの音を観客に届けたい」と意気込んだ。

今度こそ悔いを残さない

昨年、県大会で初の金賞・朝日新聞社賞(最高賞)受賞を果たし、東関東大会に進んだもえぎ野中吹奏楽部。今年の演奏曲には、『だったん人の踊り』(オペラ『イーゴリ公』より)を選択した。誰もが知る名曲ゆえに、ごまかしの効かない難曲だ。先輩を追い越す心意気で挑んだ県大会だったが、代表には選ばれたものの最高賞には届かず。「皆の気持ちが昂り、冷静になれず空回りした」と部長の坂田芽音さん(3年/パーカッション)。「演奏を楽しめなかった」と唇をかみしめる。

後悔をバネに、「次こそは悔いの残らない演奏を」と東関東大会に臨む同部。1年生から3年生まで総勢41人の部員たちは「個性豊かで音楽への熱意のある人ばかり」。それゆえの衝突も多く、なかなか団結できない時期もあったが、それらを乗り越えて絆を深めてきた。顧問の大木かおり教諭によると、「1年生の時から大会に出ている。確かな実力があり、言葉よりも演奏で語るタイプ」だという坂田さん。部員たちのまとめ役として、「お互いの意見を尊重し、それぞれの良いところを共有するようにしている」という。

楽しい音楽を

半月後に控えた東関東大会に向け、「『だったん人の踊り』はオペラ曲なので、ストーリー性を意識して演奏したい。曲の美しさを表現できれば」と坂田さん。「去年の大会はすごく楽しかった」と振り返り、「後輩たちにも同じ経験をさせてあげたい」と語る。そのためには、一人ひとりの技術力のレベルアップが今後の課題だ。「今度こそ、先輩たちを超える」そして「今度こそ、"楽しい音楽"をやる」と目標を掲げた。

もえぎ野中吹奏楽部の部員たち

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