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冬の全国大会特集(2) サッカー女子 柳ケ浦 4年連続出場、8強入りが最低限の目標 【大分県】

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全日本高校女子サッカー選手権に4年連続8回目の出場の柳ケ浦高校

 全日本高校女子サッカー選手権に4年連続8回目の出場となる柳ケ浦。九州予選では準決勝で優勝した東海大福岡に試合終了間際に同点とされ、PK戦の末に敗れた。敗戦を引きずり、3位決定戦にも敗れ、九州4位として出場権を獲得した。林和志監督は「(準決勝の試合では)24本のシュートを放ち、相手のシュート数を4本に抑えるなど優位に試合を進めていた。チーム全体に勝てるだろうという雰囲気ができ、一瞬の隙を突かれて。試合は終了するまで何が起きるか分からないということを学んだと思う。いい薬になった」と唇をかんだ。

 

 今年のチームは立ち上げ当初、方向性が定まらず一体感に欠けた。チームの決まり事を守れず試合に出られない選手や体調不良者が続出するなど、ベストメンバーが組めずに結果を出せない期間が続いた。苦しい状況が続いた中、キャプテンの重松日菜(3年)を中心に何度も選手だけのミーティングを開き、意見を交わした。サッカーに対する姿勢、練習の心構え、寮での生活態度などを見直し、「人間力を高めることが勝利につながる」をコンセプトとした。

 

守備陣を統率する重松日菜

 

 一人一人がピッチ内外で自分を律し、チームのためにできることを考えるようになってからは、徐々に結果がついてくるようになる。鹿児島国体には多くの選手が県選抜に選ばれ、九州代表として初めて皇后杯に出場し、全国舞台を数々と経験した。プレースタイルはボール保持をベースに、堅実な守備と縦に速い攻撃を特徴とする。守備を統率する重松、点取り屋の松岡優空(3年)が攻守の軸となる。

 

 全日本選手権に向けて、九州予選の悔しい経験が肥やしとなった。3年生を中心にチームがまとまり、練習から「集中しろ」「最後まで気を抜くな」と声が出る。程よい緊張感があり、選手一人ひとりから「勝ちたい思い」が伝わってくる。柳ケ浦初のベスト8進出が最低限の目標だが、松岡は「もう悔しい思いをしたくない。入学したときに同級生みんなで誓った日本一を目指したい。チームとしてチャンスを作れているので、あとは決定力。そこは自分の仕事なので得点することにこだわりたい」と意気込みを語った。

 大会は12月30日から兵庫県の三木総合防災公園などで開催される。柳ケ浦はいぶきの森球技場で霞ヶ浦(茨城)と1回戦を戦う。

 

ベスト8進出が最低限の目標となる

 

 

(柚野真也)

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