県立美術館で特別展示 伊賀の現代美術家・植松さん 9月29日まで
土の個性を生かし、自然の営みや時間の流れに思いをはせた作品で知られる三重県伊賀市丸柱の現代美術家、植松永次さん(74)の特集展示「土と火」が、9月29日まで津市大谷町の三重県立美術館で開かれている。
神戸市出身で、滋賀県甲賀市から1982年に丸柱へと移住。まきと灯油を併用する2つの窯を築き、約半世紀にわたって土や火と向き合ってきた。東京を中心に全国各地で精力的に作品を披露する中、2006年までの十数年間は、名張市夏見にあったギャラリー「遊器庵」でも年1回、個展を開いていた。
今回は2つの展示室を使い、長さ24メートルもある左右の壁面を広々と使った、月をイメージした作品や、同ギャラリーを縁に植松さんと交流が生まれた、名張市内の愛好家が所蔵している作品など数十点が並ぶ。「新旧の作品を織り交ぜて展示する予定。名張で多くの方々とのつながりができたことに改めて感謝する機会にもなれば」と期待を込めて話した。
時間は午前9時30分から午後5時までで、月曜休館(祝日の場合は翌火曜休)。見学には一般310円、学生210円の観覧料が必要(高校生以下は無料)。9月15日午後2時からは植松さんが作品を解説する「アーティストトーク」もある。
問い合わせは同美術館(059・227・2100)へ。