『仮面ライダーガヴ』に登場する怪人・グラニュートが格好良すぎる!その魅力を徹底解説します!
2024年9月1日より放送中の『仮面ライダーガヴ』に登場する怪人・グラニュート。
異世界(グラニュート界)に存在する生命体であり、その中でも大手お菓子メーカーであるストマック社でバイトをしているグラニュートたちは、人間を使って作られる「闇菓子」の材料を集めるため人間界に現れます。
毎週様々な能力や特性を持つ個体が登場し、作品を彩るスパイスの一つとなっているグラニュートたち。本記事は、そんな彼らのデザインに注目した内容となっています。
それぞれが唯一無二の魅力を持っているので、少しでも格好良いと思ったことのある方は読んだ後にきっとグラニュートの虜になるはずです!
グラニュートに魅力を感じるワケ
グラニュートの魅力は、何と言っても腹部にあるもうひとつの口・ガヴと人間界に存在する生物たちの組み合わせによる個性的なデザイン。
例えば、第29・30話で登場した「オチル」は猿がモチーフとなっていますが、ガヴの存在感によって不気味な印象に……。動物園などで見ることのできる生き物たちが、人々の日常を脅かす存在として再構築されています。さらに、「ミミックキー」で人間に化けた状態では、理容師や大道芸人、小学生などの姿で街中に溶け込んでいるのです。どちらの姿でも「生活の中に怪人が潜んでいるかも」と思わせる説得力があります。
また、後ほどグラニュートを生み出したデザイナーの1人として紹介させていただくK-SuKeさんのポストからも分かる通り、胸元、腕、肩などにハエの意匠も組み込まれています。デザインの細部に着目することで、怪人に込められたテーマ性を感じ取ることができるかもしれません。
また、腹部のガヴについては、人間で言うところの“歯並び”にも注目していただきたいです。ガヴは口なので、ここから飲食をすることもあります。ショウマのようにちゃんと歯磨きしてるのか、そもそもグラニュート界に歯磨きの習慣は存在するのか、なんて考えるのも面白いですよね。
ガヴがあることによって生き物をモチーフにした過去作の怪人たち、仮面ライダー電王のイマジンや仮面ライダーオーズ/OOOのヤミーとは異なる魅力を持ったデザインになっています。
グラニュートは3人のデザイナーによって生み出されている
ここではグラニュートを生み出している3人のデザイナーについてご紹介。今作では仮面ライダーやスーパー戦隊ではお馴染みの方に加えて、新進気鋭のデザイナーも参加しています。
K-SuKeさん
毎週登場するゲスト怪人・ラーゲ9・デンテのデザインを担当。今作で初めて仮面ライダーシリーズに参加されています。スーパー戦隊では『獣電戦隊キョウリュウジャー』のデーボス軍のキャラクターデザインをはじめ、数多くの作品に参加。一見すると可愛らしくどこか親しみのあるデザインは、児童向け書籍のイラストを描かれているということもあり、大人だけでなく子どもからも人気があります。
篠原保さん
ストマック家・ジャルダック親子を担当。これまでにも多数の東映作品のキャラクターデザインに携わっています。そのほか、アニメ・ゲーム・玩具などのデザインを担当しており、東映特撮を見たことがない方の中にも、名前を知っているという方がいらっしゃると思います。『仮面ライダー555』のオルフェノクや『侍戦隊シンケンジャー』の外道衆などを手掛け、細部までこだわりのある緻密なデザインが特徴的です。
武藤聖馬さん
ストマック家とジャルダック家の眷属であるエージェント・バトラーの頭部を担当。東映特撮には『仮面ライダーエグゼイド』の絵コンテなどにも参加されています。『仮面ライダーゼロワン』では旧ヒューマギアのデザイン、その後は令和ライダーの映画や東映特撮ファンクラブで配信された作品にも、クリーチャーデザインとして参加しています。武藤さんの公式サイトではイラストやデザインなどが公開されているのでぜひ見てみてください。
イチオシのグラニュートたち
ここからは、筆者が個人的に好きなグラニュートたちを紹介します!
リッパー
第31・32話で登場したリッパーは顔を見た瞬間、「ズバリ昭和顔!」と感じました。初代『仮面ライダー』第11話に登場するゲバコンドルのような雰囲気が出ていて、どこか懐かしさも感じます。カマキリに似たグラニュートということで大きな腕の鎌が特徴的で、ハエの意匠が両肩についています。
ランゴ・ストマック
35話でついに全身姿をお披露目したランゴ兄さん、顔と体格のバランスが完璧で、本当にスタイルが良い……!
ちなみに、篠原さんはストマック家のデザインについて「北欧神話の怪物がモチーフ」と明言していますが、ランゴについては今のところ明確にこの怪物とは言われていません。いつか明かされる日が来るのでしょうか。
ボッカ・ジャルダック
第29話から登場したグラニュート界の大統領であるボッカ・ジャルダックのモチーフは”クトゥルフ”です。顔の周りにある多数の触手が特徴で、中心部分は透明のドームに覆われています。白・金・紫などの色がメインで使用されていて、色使いからも位の高さを感じます!
エージェント
他のグラニュートとは違うメカニカルなデザイン。角のようなものが生えている個体と生えていない個体がいます。
フードで顔が見えない時もありますが、顔部分の光や服についている紐の色で誰が生み出したのか分かるようになっており、今までにはあまりなかった工夫が凝らされています。
グラニュートたちを見られるのもあと少し…!
本編も終盤に差し掛かっている『仮面ライダーガヴ』。グラニュートたちのデザインという側面から、作品をより楽しむきっかけになれると嬉しいです。
怪人には仮面ライダーたちに倒されるという役目があり、それが生まれる理由でもありますが、グラニュートたちの今後の活躍にもぜひ注目してみてください。
[文/瀬里なずな]