「近所にあったら毎週登っちゃうかも!」十勝平野と湖を独り占めできる360度の大パノラマ【北海道・白雲山】
北海道生まれ北海道育ち。生粋の道産子であるHBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)が、趣味である「登山」と「山ごはん」を紹介する連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」。
自分の足で歩いた先にある絶景と、おいしいごはんは、もう最高!
文化部出身・運動神経ゼロの私でも楽しめる「コスパはなまる山」が盛りだくさんです!
※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。
十勝は平野だけじゃないんです
日付:2025年9月23日
白雲山(標高1186メートル)
北海道上士幌町
登り1時間30分、下り1時間10分
山頂(見晴台)からの絶景度★★★★★
登山レベル ★★☆☆☆
周辺の施設充実度 ★★★☆☆
札幌市内からのアクセスの良さ度 ★☆☆☆☆
個人的オススメ度 ★★★★★
ポイント
●難易度が高い「東大雪」の中で初心者でも登れる山
●山頂に立つと十勝平野と山々を一望できる絶景が!
●反対を向けば美しい「然別湖」と360度の大パノラマを楽しめる
登山レポ
大雪山系のひとつである白雲山。
冒頭からオススメ度も星5つと大絶賛していますが、実はこの山はとある勘違いから出会えたんです。
というのも5年前。
登山を始めたての私は、右も左もわからないままオススメの山をいろんな人にとにかく聞いてメモしていました。
そこで友人に教えてもらったのは「白雲岳」 です。
上川郡にある2000メートル級の山で、今回紹介する「白雲山」とは全くの別物なのですが、当時の私は勘違いし、「白雲岳」を「白雲山」とメモしておりました。
そんなわけで「白雲山」は偶然出会えた山なのですが、登ってみて感動。
小樽にある私のホームマウンテン「塩谷丸山」と同じくらいの『コスパはなまる山』でした。### 午前7時 登山開始!
帯広に住む大学時代の友人Kちゃん(登山経験なし)と山へ。
5時にたたき起こすのは気が引けましたが、想像以上にノリノリのKちゃんと朝ご飯を食べながら山に向かいます。
白雲山はいくつか登山ルートがありますが、今回は帯広市から一番近い士幌高原展望台から登ることに!
帯広中心部から車で1時間足らずで駐車場に到着。
展望台になっているだけあり、すでに小高い場所から十勝平野を望めます。
士幌高原展望台駐車場には和式トイレもありました。
すぐ隣にある「ヌプカの里登山口」から登っていきます。
午前7時30分 登山道をテクテクと
踏み跡とピンクテープはありますが少々わかりにくい道もあるので、登山アプリなどで地図をダウンロードしてから向かうことをオススメします。
初心者でも登れるとは書きましたが、登山道では大きな倒木を跨いだり、笹に足が当たったりする箇所もあり「山登り感」はしっかりありました。
道が狭い場所も多いので、ケガをしないよう肌の露出は控えた方が良さそうです。
登山に慣れていないKちゃんは、斜面を登ることに苦労していましたが、ずっと楽しそうに笑ってくれます。
道中疲れたときには…
「なんかパワーがあふれている気がする!」と、木からエネルギーを吸い取っていました。
午前8時 徐々に視界が開けてきます
木々に覆われた登山道ですが、徐々に視界が開けてきます!
9月下旬、少しずつ紅葉も始まっていました。
秋になってきて、ほっぺたを掠める風が心地よいです。
ああ~気持ちいい~
この季節の山が1年間で1番好きです。
標高とテンションの高さが比例しているKちゃんも「マイナスイオンを感じる!」と大喜び。
かなり気の合う友人なので、おしゃべりが止まらず息が切れても喋りつづけました。
徐々に足元がガレ場になってきたら、そろそろ山頂です。
ピーク手前、大きな岩に足を取られないよう慎重に進んでいくと…。
午前8時半 山頂!!!
山頂からは青い空が鏡のようにきれいに映る然別湖を一望できます。
反対を向けば十勝平野が広がる絶景!
1186メートルとは思えない高度感です。
Kちゃんいわく「登っているときは『地獄だ』と思っていたけど、山頂に来たら疲れが吹き飛ぶね!」とのこと。
ずっと笑顔だったから全然そんな風に見えませんでしたが、地獄…(笑)
でも山頂は天国のよう!ですよね!
ここでいつもはお楽しみの山ごはんを作りますが、きょうは…帯広名物を持ってきました!
山頂たかまん!
じゃーん!手に持っているこちら!
帯広名物の「たかまん」こと、高橋まんじゅう屋のおやきです!
チーズ味とあんこ味をそれぞれ半分こ。
素朴な甘さでおいしい〜。
喜んでいるKちゃんを見るのが幸せでした。
白雲山の「言いたいことは山々ですが」
目のつけどころが面白いKちゃんと話していると飽きません。
登山の前日に自宅に泊まらせてもらったときには、食べていたクッキーアンドクリームのアイスクリームを見て「登山道ってこんなゴロゴロしている感じなのかな!?」と心配してきたり…
好きなアイドルの写真を携帯に挟んで「一緒に登頂できてうれしい!」と喜んでいたり…
まるで空のように、見るたびに表情を変えるKちゃんと、好きな山に一緒に登って時間を共有できて…愛が止まらない登山になりました。
ちなみに…!
下山中、「ピッピッピチイ」というかわいらしい鳴き声が聞こえました。
しばらく立ち止まっていると、音よりもかなり近くにナキウサギが!!
その距離5メートルほど…愛くるしくてかわいい!
先日黒岳のテント泊のおともに買ったぬいぐるみ(名前は「ナッキー」)そっくりでした!
連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」
※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。
文:HBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)
北海道生まれ・北海道育ち。2021年入社。HBCテレビでは「グッチーな!」「ジンギス談」「吉田類 北海道ぶらり街めぐり」「大江裕の北海道湯るり旅」などを担当。登山歴4年。おいしくごはんを食べるために山に登っています。登山の魅力はインスタグラムでも発信中
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は登山時(2025年9月)の情報に基づきます。