パリ五輪陸上が1日スタート 金メダル最有力やり投げ・北口榛花、96年ぶり快挙目指すサニブラウンら注目
世界女王・北口榛花は五輪でも金なるか
パリオリンピックは8月1日からいよいよ陸上がスタート。11日間にわたって行われる競技は、100メートルや10000メートルなどの「トラック種目」、走り幅跳びや砲丸投げなどの「フィールド種目」、マラソンと競歩の「ロード種目」、七種競技と十種競技の「混成種目」の4つに分類され、計48種目が実施される。
そんな陸上競技に出場する注目の日本人選手たちを紹介する。
堂々の金メダル候補となるのが女子やり投げの北口榛花。昨年の世界選手権では日本人初の金メダルを獲得し、世界のトップ選手だけが招待される「ダイヤモンドリーグ」でも日本選手初の年間チャンピオンに輝いた。今年の5月まで国内外の大会で11連勝と持ち前の勝負強さは健在で、調子も上々。五輪でも頂点を見据える。
花形種目である男子100メートルには、サニブラウン・ハキームがこの種目では初めて五輪の舞台に立つ。日本勢では唯一9秒台のタイムを持ち、世界選手権では2022年オレゴン大会で7位、昨年のブダペスト大会では6位と2大会連続で入賞を果たしている。五輪で決勝進出となれば、1932年ロス五輪6位の吉岡隆徳以来92年ぶりの快挙となる。
男子1600メートルリレーでは、ともに44秒台のタイムを持つ佐藤拳太郎、佐藤風雅を軸に初の表彰台を目指す。今年6月の日本選手権を制した中島佑気ジョセフ、2大会連続出場の川端魁人、吉津拓歩の過去最強メンバーでメダル獲得に挑む。
男子110メートルハードルでは、泉谷駿介と村竹ラシッドが日本勢初の決勝進出を狙う。ともに13秒04という日本記録を持つ2人。うまく上位争いに絡むことができれば、メダル獲得も見えてくる。
20キロ競歩の池田向希も金候補
男子3000メートルハードルの三浦龍司は7位だった東京五輪に続く入賞を目指す。昨年の世界選手権では6位入賞。今季は5月のDLドーハ大会で5位、7月のDLパリ大会では今季ベストの8分10秒52で7位に入っており、前回以上の順位も十分狙える。
女子の田中希実は1500メートル、5000メートルの2種目で入賞が期待される。パリ五輪に向けては5000メートルで日本記録を2回更新するなど急成長を遂げてきた。東京五輪で8位入賞を果たした1500メートルと2種目での入賞を目標に世界の高い壁に挑む。
オリンピックで2大会連続メダルを獲得している競歩では、男子20キロ競歩の東京五輪銀メダリスト、池田向希が金に挑戦。今年2月の日本選手権では世界歴代3位の好タイムをマークしており、前回大会超えに期待が高まる。
高低差の激しいタフなコースで行われるマラソン。男子ではマラソン歴わずか2年で五輪切符を勝ち取った小山直城と3回目のマラソンで代表の座を獲得した赤﨑暁の新鋭2人に、東京大会で6位入賞した33歳の大迫傑がメダル獲得に挑む。女子は鈴木優花、一山麻緒、前田穂南の3人が強力なアフリカ勢に割って入れるか注目だ。
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記事:SPAIA編集部