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春の高校バレー県予選 男子 3年生と下級生の力を集結、大分南が3年ぶり優勝【大分県】

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ストレートで大分工業を下し、3年ぶりの優勝を決めた大分南

第76回全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)県代表決定戦

11月12日 サイクルショップコダマ大洲アリーナ

男子決勝

大分南3(25-23、26-24、25-11)0大分工業

 

 3年間の集大成ともいえる春の高校バレー出場を目指し、県予選決勝の舞台に上がったのは県高校総体を制した大分南と、前大会覇者の大分工業。ライバル校同士の戦いは、大分南が大分工業を3-0のストレートで下し、3年ぶり3度目の頂点に輝いた。

 

 1、2セット目はシーソーゲームとなった。柿原茂徳監督が「(この展開は)ある程度予想していたが、2セット目まで続くとは思わなかった。勝ちたいという気持ちが前に出すぎて固さが取れなかった」と話したように、要所でミスが目立ち、課題のディフェンスも練習通りにできず苦しんだ。両セットともに僅差で逃げ切ったが、決して満足できる内容ではなかった。

 

 しかし、3セット目に入ると流れが変わる。前畠怜和(3年)が「エース不在で挑戦者という気持ちが全面に出ていた大分工業に対し、自分たちは受け身になっていた。監督に指摘され、自ら点をとっていこうと気持ちを切り替えることができた」と振り返ったように、高い攻撃力を生かした大分南らしいプレーが炸裂。精度の高いサーブ、ブロックやレシーブからの切り替え、鋭いスパイクなど全てがかみ合い、粘る大分工業を一気に突き放した。

 

 今大会は嵯峨慎人(3年)や前畠、水田凰雅(2年)など従来の主力メンバーに加え、宮永晃宏、芦谷稔、姫野蓮史など1年生の活躍も目立った。特にけがから復帰したばかりの宮永は3年生の両エースにも劣らぬ存在感を発揮。試合後に「3年生が背中を押ししてくれたので思い切ってプレーできた」と笑顔で語り、攻撃陣の層の厚さを見せつけた。

 

 柿原監督は「勝ちたいと思った時に、力まず、やりたいことがきちっとできるようにならないと全国では戦えない。メンタル面など課題は多い」と厳しい言葉を紡いだが、それは期待の表れでもある。3年生の強い思い、伸び盛りの下級生の力を集結して3年間目標に掲げてきた悲願の全国ベスト8を目指す。

 

3年間の集大成を発揮した嵯峨慎人

 

喜びの声

 


嵯峨慎人(3年)

 このチームで3年ぶりに春高に行けるということが本当にうれしい。応援してくれた人や支えてくれた人、特に両親に感謝を伝えたい。ただ、自分たちの目標はあくまで全国ベスト8。今大会は通過点。今日はチームを引っ張らなくてはならない3年生が下級生に頼ってしまう場面など改善すべき点も多かったので、本戦までの1日1日を大切に、しっかり練習に取り組みたい。

 

前畠怜和(3年)

 やっと優勝できた。素直によかった、うれしいという気持ち。自分はなかなか調子を上げることができなかったが、キャプテンなど周りがしっかりフォローしてくれたので勝ち切ることができた。感謝している。ただ、守備面など課題も多く見つかった。強みである攻撃力の高さに加え、守備でも勝てるようなチームになって全国ベスト8を目指したい。

 

 

遠山敦也(3年)

 小学生の頃から「春高に出場すること」を目標にバレーを続けてきた。最後のチャンスをつかむことができ、うれしいというより、ホッとした気持ちが大きい。今日は3セット目でようやく自分たちのバレーをすることができたが、全国ではそれでは通用しない。1セット目からしっかり流れをつかめるように3年生がリーダーシップを取って、全国で勝てるチームをつくりたい。

 

 

(甲斐理恵) 

 

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