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新たなアートの発信拠点が誕生! 倉吉に『鳥取県立美術館』3月30日オープン

さんたつ

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2025年3月30日、満を持して『鳥取県立美術館』がオープン。人々が集い、楽しみ、交流や活動し、鳥取のアートを発信する拠点となる。無料で楽しめるエリアも多いので、気軽に立ち寄れる場所になりそうだ。自分だけのお気に入りの空間を見つけたい。

鳥取県立美術館

自由に集い、くつろげる、開かれた場所に

東側エントリープラザに設置された、青木野枝による彫刻作品《しきだい》。

県立美術館クラスの開館では、おそらく全国で最後となるだろう『鳥取県立美術館』。

注目は2022年に県が3億円で購入したことで話題を集めた、ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルの木製立体作品『ブリロ・ボックス』だ。

戦後、アメリカの大量生産品を模倣することで消費社会を批判的に表現し、現代美術史の価値観を変えた。その所蔵には「未来を担う子どもたちに、常識にとらわれず柔軟に発想し、強くしなやかな思想を身につけてほしい」というメッセージが込められている。

大御堂(おおみどう)廃寺跡や町の風景が眺められる3階「展望テラス」。

建物は、文化功労者でもある世界的な建築家・槇(まき)文彦が率いた槇総合計画事務所が意匠設計を担当。美術館としては異例の陽光あふれる開放的な空間となっており、「OPENNESS!(開かれた)」という同館理念とも呼応する。

15mの天井高をもつ「ひろま」、広大な緑地へとつながる「えんがわ」、倉吉の山並みを一望できる「展望テラス」など、館内の多くのスペースが利用無料なのも特徴的。

屋外や廊下にも所蔵作品が常時展示され、憩う時間のそばに、子どもたちが遊ぶ視線の先に、自然な形でアートを折り込んでいく。訪れるだけで、心を豊かに、世界を広げてくれる、そんな場所となるだろう。

さまざまな場所に休憩できるイスが置かれ、美術鑑賞をせずとも気軽に過ごせる。鳥取砂丘の砂紋をイメージした天井にも注目。
海、山、砂漠など、鳥取にちなんだ色を採用した「キッズスペース」。一面のガラス窓から明るい光が差し込む。

開館記念展でこの作品に会える!

アメリカのたわし「ブリロ」の包装箱を精密に模倣したアンディ・ウォーホルの作品をはじめ、左隻に鯨(くじら)、右隻に白象(びゃくぞう)が描かれた、伊藤若冲(じゃくちゅう)の左右2枚の作品群など、開館記念展に並ぶ作品はどれも見逃せない。

鳥取県立美術館開館記念展
「ART OF THE REAL アート・オブ・ザ・リアル時代を超える美術-若冲からウォーホル、リヒターへ-」
会期:2025年3月30日~6月15日
観覧料:1600円

グッズやカフェメニューなども楽しみ

鳥取ならではのミュージアムグッズは、旅の記念に自分へのお土産としても○。カフェレストランのメニューにも期待したい。

国造焼(こくぞうやき)の美術館オリジナルマグ。
鳥取県出身のデザインユニット「FAN」とコラボ開発したオリジナルクーピーやトートバッグなども。
地元の人気カフェレストラン『SEVENDAYS CAFE』が出店し、食×アートの空間を提供。
広報担当の小島良平さん。「アートを楽しめるイベントなども企画中です」。

鳥取県立美術館
住所:鳥取県倉吉市駄経寺町2-3-12 /営業時間:9:00~16:30受付/定休日:月(祝の場合は翌平日)休ほか/アクセス:JR山陰本線倉吉駅からバス(2025年3月30日~)10分の県立美術館前下車すぐ

取材・文=佐藤明日香 撮影(展望テラス、共用部分、人物)=福角智江
『旅の手帖』2025年4月号より

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