霧が丘高校ハンドボール部 創部初の関東切符 県予選会で4位入賞
関東高等学校ハンドボール大会神奈川県予選会が4月6日から29日にかけて行われ、霧が丘高校の男子ハンドボール部が4位に入賞。5月30日(金)から群馬県で開催される関東大会への出場権を、創部以来初めて手にした。
同部の部員は現在29人。9年前から監督を務める小倉大典教諭によれば、入学時点でのハンドボール経験者はわずかに3人。その全てが今年の3年生だ。中でもチームの中心として仲間をけん引してきたのが、小学生からの経験者でもある増田瑛太主将。小倉監督も「技術的にも精神的にもチームの支柱」と認める大黒柱だ。チームとして掲げた今年の目標は「関東大会出場」。そのために「これまでの練習を信じて、この大会だけは必ず、1試合ずつ勝ち抜こう」と呼び掛けたと増田主将は話す。
薄氷の勝利
県予選会には70チームが出場。2回戦から登場した霧が丘は横浜翠嵐と対戦。37―20で危なげなく勝利すると、続く3回戦も鎌倉学園に19―16、4回戦も荏田に33―24で勝ち、創部以来初めて県ベスト8に駒を進めた。
関東大会には上位4チームが出場できるため、勝てば出場権が得られる準々決勝。強豪・桐光学園に食い下がるも20―28で敗れ、代表決定戦に回ることになった。ただ、「落ち込む暇も無く、全員が即座に気持ちを切り替えていた」と増田主将は振り返る。
迎えた翌日の代表決定1回戦は、川和に21―18で勝利。続く関東大会出場をかけた麻溝台との2回戦は、一進一退の攻防に。一時は5点リードしたものの、残り1分30秒で同点に追いつかれる展開。それでも何とか踏みとどまり、25―24の僅差で勝利。目標としてきた関東切符を手にした。
「気合」の丸刈り
準々決勝の前日、部員全員が驚く出来事があった。小倉監督が「気合」の証として、丸刈りにしてきたのだ。それを見た増田主将も一緒に気合を入れるため、試合当日に丸刈りにしたそうだ。「関東大会の景色を小倉監督に見せたくて部員全員で頑張ってきた。少しは恩返しができたかな」と笑う増田主将。小倉監督も「部員たちに本当に良い思いをさせてもらった」と笑顔で語る。
関東大会の抽選会は5月17日(土)。そこで対戦相手が決まる。部員たちは「次の目標は関東での1勝」と意気込んでいる。