【大和市】法令順守の指針策定 第三者調査報告うけ
大和市の古谷田力市長は8月22日、全職員が法令を順守し市民から信頼される組織を目指すため、「市コンプライアンス行動指針」を策定したと発表した。これは、前市長による公共工事の不要なやり直し指示に関する第三者調査報告書を受けた再発防止策の一環で、「法令等を遵守し、高い倫理意識を持って行動します」など3つの指針が示された。
前市長による公共工事のやり直し指示を巡っては、2024年7月に公表された第三者調査報告書で、約款違反や地方自治法違反が指摘されたほか、市職員がやり直しの公式記録を残さなかったことなどを問題視した。
報告書を受け市は同年10月、「コンプライアンス推進課」を設置した。外部相談窓口や第三者審査機関を設けるなど、再発防止策を講じた。
今年3月には、公共工事のやり直しに関わった職員の懲戒処分は行わない方針を決めた。
今月21日、市は正副市長や幹部職員を対象にコンプライアンス推進会議を開き、行動指針を策定。「法令や社会規範、ルール、マナーを守り、公平・公正に職務を遂行することで市民の信頼に応えること」を掲げた。
同日、古谷田市長は全職員あてにメッセージを送った。
その中で市長は行動指針の策定により、公共工事のやり直し指示など一連の問題について「一つの区切り」とした。その上で「将来に向けて大いに反省し、決して繰り返すことのないよう、組織として正常化を図っていく必要がある」とし、職員に法令順守と高い倫理意識を求めた。