<1万円、未払い長男>実家のリフォーム代。送金渋る兄「まとめて払って」両親お願い【まんが】
【妹の気持ち】
数年前の話です。私は20代の春香です。2年前に結婚して実家の近くに住み、1歳の娘を育てています。兄の慶太もちょうど同じ頃に結婚し、今は妻の小百合さんと娘の澪ちゃんと遠方で暮らしています。ある日実家を訪れると、両親が兄に対してひどく怒っていました。
私と兄は就職後「実家のリフォーム代」として両親にお金を毎月渡してきました。実家は築年数が古く、いずれ水回りの工事が必要になるからと言われたのです。兄は当初「月5万」を負担していましたが結婚の話が出てからは「月1万」に、澪ちゃんが産まれると滞りはじめここ数ヶ月は全く振り込まれていないそうです。
兄の気持ちもわからなくはありません。子どもが産まれたら子どもが優先になるのは当然でしょう。しかし両親は約束を反故にされて怒り心頭です。それに両親が兄に対して怒っている理由はほかにもありました。
両親は兄夫婦に対し「あれをしてあげた」「これも買ってやった」と愚痴り続けています。 父「あれだけ援助させておいて今さら何を言っているんだ……いろいろしてやったのに」 母「慶太が約束を破るなんて信じられない。きっと小百合さんの影響ね」 私はひたすら愚痴を聞いてなだめつつ、両親の気持ちをひとまず落ち着かせようとしました。両親と兄のもめごとに巻き込まれたくはありませんが、兄にも事情を聞いてみたいと思います。
親と食い違い「恩着せがまし」「見栄張りなだけ」
私は家に帰ってから兄に電話しました。
兄から事情を聞くと両親の言い分とはずいぶん違っていました。帰省にあたっては両親から何度も「何か準備しておくものはある?」「何でも用意するから言って」と催促されたそうです。そのため「レンタルか中古でいいから」とベビーカーやチャイルドシートなど必要なものを伝えると、立派な新品が用意されていたと言うのです。
兄が嫌悪感をおぼえる気持ちはわからないでもありません。兄は結婚を反対され、ペットを飼おうとしても車を買おうとしても口出しをされ、心底イヤになってしまったのでしょう。その後、兄夫婦は両親からのお金の催促には応じなくなってしまいました。たとえ親子であってもお互いへの配慮や線引きが必要なのだということを学びました。
【兄の気持ち】干渉してくる親イヤ「何も知らせない」方法を選択
オレは慶太。妻の小百合と結婚し、娘の澪が産まれて3人で暮らしている。遠方に暮らす両親からは何かにつけてしょっちゅう連絡がくるが、それはオレが結婚してからも全く変わらなかった。
ちょっと前、犬を飼おうとしたら「室内犬は家が傷つくからやめたほうがいい」と言われ、結局インコに落ち着いた。小百合はそのときの両親の口出しが強く記憶に残っているようだ。オレには過干渉だという認識はなかったので驚いた。
小百合の実家との関係はあまりにドライで清々しいほどだ。しかしオレも親になってみると、子どものお金をアテにするなんて信じられないと思うようになった。だんだん両親の態度に違和感を覚えるようになったオレはこちらから連絡するのをやめた。何をしようとしても口出ししてくるなら、いっそ何も知らせないのが賢明な方法なのだろうと思っている。
【母の気持ち】子育て終了「何も残ってなかった」私にできる仕事
私は60代の専業主婦です。最近になって息子の慶太が実家のリフォーム代の月1万円を「もう払わない」と言いだしました。私と旦那は怒り心頭です。
激怒する旦那を前に、私は少しうんざりします。子どもたちへの連絡はいつも私の役割。旦那は私が常に子どもたちの近況を把握していないと「それぐらいちゃんとやれ」と言うのです。思い通りにならないと暗に私を責めるような口ぶりです。
慶太はリフォーム代でもめてから連絡を一切してこないし、春香も私たちとは少し距離をとっているように感じてしまいます。やっと子育てが終わったら私には何にも残っていませんでした。でも誰かに期待すればイライラするだけ。これからの人生を楽しむために、気持ちを切り替えて頑張ってみようと思います。