「peco流の子育て」を深堀る。pecoさんが子育てで大切にしていること、マイルールについて
「令和時代の子育ての子育て」をテーマに、現役保育士のてぃ先生、1児の母であるpecoさんがトーク。司会には、自身も2児の母である、タレントの鉢嶺杏奈さんをお迎えしました。後編は、pecoさんの子育てにおけるマイルールや育児方法などについて。
質問に答えてくれない子どもへの解決法
鉢嶺:次はpecoさんの子育てにおけるマイルールや、育児方法、子育てに関する考え方など、pecoさんの子育てを深掘りしていきます。まずは、pecoさんの子育てにおけるマイルールを教えてください。
peco:息子が小さい頃から、スケジュールを全部事前に伝えるようにしています。1週間のスケジュールを見て「今週の何曜日はお友達と遊ぶよ。今日はこの後何時からお出かけするよ」など、全部共有していますね。この話も、子どものことを1人の人間として認めるということにつながるのですが、一緒に生活していく上でとても大事なことだと考えています。
てぃ先生:スケジュールの共有って子どもにとってももちろん大切ですが、実は親御さんにとっても子育てをしやすくなるんですよね。例えば、スーパーで「お菓子買って」「買わない」という押し問答がよくあると思います。このときに「買わない」「買えない」ではなくて、買う楽しみを子どもにちゃんと伝えた方が、子どもとしては納得感があります。家のカレンダーに毎週金曜日に赤い丸をつけておいて、「この日はスーパーでお菓子を買えるよ。楽しみだね」と伝えた方が子どもは納得しやすい。
鉢嶺:子どもも楽しいスケジュールが入っているとワクワクしますよね。やはり、子どもに可視化して楽しいことがある、ワクワクさせるということは大事なんですね。
鉢嶺:次に、pecoさんが子どもとのコミュニケーションで大切にしてることがあればお伺いしたいです。
peco:子どもにその日のことを質問することを心がけていますね。ですが、子どもに「今日学校どうだった?」と聞いても「楽しかった」。「何が楽しかった?」「忘れた」となかなか教えてくれないので、まずはママである私の1日をシェアするようにしていますが、それでもあまり答えてくれない状況が続いています。
てぃ先生:親御さんの質問に答えてくれない子どもの場合、首を縦に振るか横に振るかで答えられる質問から始めるのがベター。これは、大人同士の対人関係でも全く同じなんですけど、いきなりグイグイ聞かれても圧倒されちゃう人もいますよね。
例えば、「今日はブロックした?」「してない」「じゃあおままごとはした?」と首を縦に振るか横に振るかで答えられる質問からはじめて、「した」と答えが返ってきたらそこから話を深堀りしていく。そうすれば、子どもからしても親御さんの質問に答えやすくなると思います。
「自分時間の最優先」が仕事との両立の鍵
鉢嶺:pecoさんは普段お忙しくされているかと思いますが、子育てと仕事を両立するにあたってのマイルールはありますか?
peco:さっきの答えと同じになってしまいますが、私は全部60%を目標にやっているので、「今日できなかったからって何?」と思って日々子育てと仕事をしています。捨てないといけないゴミ袋が2週間置きっぱなしになっていたこともあります。でも「2週間置いてるところでどうにもならないじゃない」という気持ちで生きていますね。
てぃ先生:pecoさんのお話に救われる親御さんがいるでしょうね。「お子さんのいいところを見つけましょう」ってよくいうけど、親御さん自身に対してそういってくれる人っていないんです。皆さん、自分のだめなところは一生懸命探すんですが、もっと親御さんも自分自身のいいところを探した方がいいです。
peco:その話でいくと、私は毎日自分を天才だと思ってますね。朝起きて顔を洗うときに、鏡の前で私は本当に天才だと思って1日を迎えると気持ちが上がります。みんなにもそう思ってほしいです。
てぃ先生:両立の解決方法に、自分時間を持つと幸せになるなんていいますけど、自分時間って、親御さんはみんな余ったところに入れようとするんですよ。そうすると、子どもが寝静まった21時半ぐらいから夜中になっちゃいますよね。
僕がおすすめしているのは、自分のやりたいことをまずスケジュールに入れること。自分のスケジュールを優先に。自分の時間を取れないようなスケジュールになるのなら、もうそこに入れない。子どもや家族のスケジュールを優先していたのを逆にしてみるといいです。余ったところを自分時間じゃなくて、自分時間が最優先!とすれば、子育ての完璧主義からも抜け出せます。
鉢嶺:なるほど!ちなみに疲れたときやストレスフルなときの自分との向き合い方、自分の機嫌の取り方はどうしていますか?
peco:私の一番のストレス発散方法は食べることなので、大好きなお菓子を食べて自分の機嫌を取っています。お菓子の中でもおせんべいが好きなのですが、子どもにばれないように隠して独り占めして食べています(笑)
てぃ先生:自分が空腹だと幸せでいられないと、料理中につまみ食いをしたり、子どもが遊んでいる間に冷蔵庫でこっそりチョコレートを食べたりというのはよく聞きます。
こういうことをやっている親御さんって、結構ご自分とうまく向き合っていると感じますね。
pecoさんが子育てで最も大切にしていること
鉢嶺:pecoさんに最後の質問です。子育てにおいて最も大切にしていることは何ですか?
peco:私は、子どもには何を好きになってくれてもいいし、どんな仕事に就いてくれてもいいんだけど、とにかく自分のことは好きでいられる大人になってほしいっていうのが唯一の願いで、大切にしていることです。絶対周りと比べず、結果よりも過程を褒めてということを一番大事にしています。あとは、1日の最後に必ず「大好きだよ」と伝えるようにしていますね。
子どもの成長とともに、子どもと楽しむ、子どもを楽しませるではなく、友達のような感覚になってきました。年齢によって、楽しみ方や愛し方が変わってきています。
てぃ先生:愛し方が変わるっていい言葉ですね。子どものことをすごく大切に思っているからこそ、回り回って結果的にpecoさん自身もいい状態でいようとしていますね。
「子どもと遊ぶのが苦手」と感じるママやパパへ
peco:最後に私からもてぃ先生に質問してもいいですか?根本的に子どもと遊ぶのが苦手ということがコンプレックスです。絵を描いたり何かを作ったりというのはいいんですけど、子どもが好きな人形遊びが特に苦手で、遊ぶのが苦痛になってしまいます。苦痛だと思っている自分にも苦痛です。
鉢嶺:私の場合は、自分の得意分野に引き寄せてますね。運動が好きなので、かけっこをしながら「ここは走れないぞ」と条件を作って、自分の得意な分野にどんどん寄せていきます。
てぃ先生:僕は、遊ぶのが苦手なことを克服する必要はないと思うんですね。それこそ頑張りすぎなくていい。ただ、やっぱりお子さんとして自分が大好きな遊びをママと一緒にしたいっていう思いはあるわけです。ママと一緒に遊びたいという気持ちはこういう大事にした方がいいので、だからそれこそ15分って決めたら、「このあとママやることあるからね」でそれは全然悪くない。
誰にだって苦手なことはあるので、もっと遊んであげたいと思っていてもどうすることもできないですよね。ちなみに、僕の場合は絶対に折れないキャラクターを作ったりします。おままごとなどで子どものいうことにやらされ感だけだと、多分途端に大人もつまらないです。だから絶対に従わないキャラクターも作るんです。
例えば、お店屋さんごっこで「いらっしゃいませ」と子どもに声を掛けられても、「今日は公園に行くので」と、自分のしたいことを伝えるキャラクター。そうすると、意外と子どもも「私も公園行きますよ」って来てくれたりするんですね。大人も楽しくないと続けられないと思うので、自分が楽しくなる設定を作れば、遊ぶのが楽しくなる。
あとは、自分の好きなことには誘うのも悪くありません。「ママ、○○の絵を描くのが好きなんだけど見ててくれる?」と自分の得意なフィールドに持って行くと子どもも楽しめます。