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柴田恭兵と石田純一の演技が光る【大人のキス】主題歌はオリジナル・ラブ「接吻 kiss」

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1997年10月23日 日本テレビ系ドラマ「大人のキス」放送開始日

開業したばかりの横浜ランドマークタワーを舞台にした「大人のキス」


東京では現在、高層ビルの建設など大規模な再開発が進んでいる。日々の景色が変わりつつあるその様子は新たな興奮を感じさせつつも、どこか切ない感情を呼び起こす。約30年前、同様の大規模開発によって大きく変貌を遂げた街があった。ーー横浜である。

1990年前後から “みなとみらい” と呼ばれるエリアには、横浜マリタイムミュージアム(現:横浜みなと博物館)、パシフィコ横浜、ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルと、シンボリックな建造物が相次いで誕生。そして1993年には、ずばり “象徴” の名を冠する超高層複合ビル、横浜ランドマークタワーがオープンした。

『大人のキス』は、この開業したばかりのランドマークタワーを主たる舞台としたドラマだ。

柴田恭兵演じる”あぶ刑事” のユージとは正反対の優柔不断な男


柴田恭兵が演じた主人公の丹羽修一は、化学メーカーでファジー理論(今でいうAI的なもの)を研究する理系サラリーマンという設定。柴田恭兵と横浜の繋がりといえば、ご存じ『あぶない刑事』シリーズでの自由気ままな活躍が印象深い。しかし今作では “あぶ刑事” のユージとは正反対の、優柔不断で頼りない優男を演じている。

ある日、修一は同僚の桜井玲子(深津絵里)とのキスシーンを妻の小島祥子(風吹ジュン)に目撃されてしまい、「仕方なかったんだ」の一点張りで埒が開かない修一に愛想を尽かした祥子は家を飛び出してしまう。

一方、中古車ディーラーの安倍直人(石田純一)は女遊びの激しさが原因で歯科医師の妻、伊東千春(黒田福美)と離婚していた。物語はひょんなことから直人が修一の自宅に転がり込むところから幕を開ける。修一、修一の息子、直人という男3人の共同生活。

2組のバツイチ夫婦は横浜を舞台に運命の交差を繰り返しながら、物語は意外な展開へと進んでいくーー。 “離婚” をテーマにした大人向けのトレンディドラマでありながら、コミカルな会話劇としての側面も持つ、そんな極上の作品に仕上がっている。

ⓒNTV

ユーモラスなセリフの数々、脚本は鎌田敏夫


本作の脚本は鎌田敏夫。『金曜日の妻たちへ』『男女7人夏物語』などを代表作に持つ大御所中の大御所だ。鎌田氏の脚本といえば軽妙なセリフの応酬に定評がある。本作でも演技派の俳優たちが織りなすユーモラスなセリフの数々がいい味を出している。

中でも素晴らしいのが石田純一だ。“超” が付くほどの女好きという役柄は石田そのもののイメージとも合致するが、本作で石田が演じる安倍直人は単なるナンパ男というだけではない。妻に家事を任せっぱなしでいた修一に代わって家事を引き受けたり、息子の担任の家庭訪問に立ち会うなど、同居人を超えた存在として母親不在の丹羽家を明るく前向きに支えていく。

修一とは恋愛観の違いからしょっちゅう口論もするが、決して引きずる事はなく、一夜明ければ冗談を言って食卓を和ませてくれる。軽薄で口達者ながらも情に深く、思いやりに満ちた性格のバツイチ独身男性役を、石田はコミカルな演技で見事に表現している。

ある時期から石田の名は俳優業よりも芸能ニュースで見かけることの方が多くなったが、元々は演劇畑の出身。本作をご覧になって、知られざる演技力の高さをぜひ堪能していただきたい。

ドラマは重要なキーワードはオリジナル・ラヴの主題歌「接吻 -kiss-」

オリジナル・ラヴの主題歌「接吻 kiss」も、本作を語るうえで欠かせない重要なキーワードだ。

横浜港と夜景をバックにしたドラマチックなオープニングクレジット。また本編でもインストのアレンジバージョンが要所ごとに幾度となく挿入されるなど、この曲あってこその「大人のキス」といっても過言ではない。

後年、様々なアーティストにカバーされることになるポップス史に残る名曲だが、意外にも当時のオリコンチャートでは最高13位とトップテン圏外に留まった。当の田島貴男も「発売当時はヒットしたとはいえ、チャートの10位にも入ってなくて。だからこんなに長く愛され続けているのは嬉しいですよね」と、後のインタビューで語っている。

「♪長く甘い口づけを交わそう」という歌詞が表すとおり、本作ではこれでもかとばかりにキスシーンが登場する。そもそもの離婚の原因が同僚とのキスだというのに、妻と離れて暮らしている間にも次から次へとキスを繰り返す柴田恭兵はさすがにどうなのよとツッコミたくもなるし、そりゃ風吹ジュンも愛想尽かして出ていくわな…… なんて呆れつつも、怒涛の展開にドキドキしながら夢中になれるのはトレンディドラマならではの醍醐味だ。

ストーリーはもちろんのこと、ちょっと昔の横浜、みなとみらいの風景も楽しめる、1粒で2度も3度も楽しめる傑作ドラマである。

参考資料:週プレNEWS
今年50歳を迎えた田島貴男が明かす『接吻』誕生の秘密 「ラブソングを通らずに何が表現だ!」

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