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【新コラム】恩師篠竹幹夫氏(日大アメフト部元監督)の教え 勝島一真(税理士・行政書士)

にいがた経済新聞

ビジネスカツシマグループ本社

私たちビジネスカツシマグループでは、新潟県上越市に本社をおき、開業支援業務、税理士業務、経営・財務会計コンサルティング業務、行政書士業務、事業承継・M&A業務、それぞれの分野を特化させて専門性を磨き経営のお役にたてるビジネストータルサポートを目指しております。

私はビジネスカツシマグループで税理士、行政書士として活動をおこなっております勝島一真と申します。前職は社会人リーグであるXリーグ(株式会社オンワード樫山所属)でアメリカンフットボール選手として活動をしておりました。

アメリカンフットボールは高校からはじめ大学は日本大学へ進みました。ここ最近何かと世間を騒がせてしまっている日本大学アメリカンフットボール部ですが4年時には主将をつとめ色々な経験をさせてもらいました。

私自身アメリカンフットボールというスポーツを通じてたくさん学ばせてもらったことがあります。そのような経験と現在税理士・行政書士として経営者の方たちと事業経営に関していろいろなお話をさせてもらっている中で、組織論、マネージメントやリスク管理について共通する点も多々あることからこのコラムでは色々な事例をもちいてお話をさせていただきたいと思います。

想像と180度違った高校生活

第一回目はビジネスの話ではなく私の簡単な経歴とアメフトとの出会いと学びのお話をさせていただきます。

私は小学校、中学校と新潟県上越市で育ちました。中学を卒業した後は関東へ出て学生ライフを送りたいという希望から関東にある全寮制の学校に入学をしました。

その学校は千葉県の房総半島に位置し最寄駅からもバスで40分~50分くらいのところにある学校でした。まわりは山に囲まれ、ある意味故郷である上越市よりも自然が豊かな場所であり、朝6時の起床から消灯22時15分までほぼ自由時間もなく、当初期待をふくらませていた関東での学生ライフとは180度違う高校生活がはじまりました。

そのような生活の中で唯一ストレスを発散できそうなことが部活動でした。せっかくであれば新潟にはないスポーツをしようと思いアメリカンフットボール部に入部しこれが私とアメフトとの出会いとなります。

人は月日とともに生活環境にも慣れ自由時間のない中でも勝手に楽しみを見つけ順応していくものであります。今思えばそのような特殊な環境の中である程度の欲を断ち心身が多少鍛えられた3年間であったと思います。

日本大学アメリカンフットボール部フェニックスへ

日本大学アメリカンフットボール部フェニックス時代(一番右が著者)

私の高校アメフト部は決して強くはなく2回戦進出がせいぜいというレベルでした。そのなかでも日本大学アメリカンフットボール部のセレクションを受ける機会をいただき日本大学へ入学することとなりました。

日大アメフト部は練習の厳しさや過酷さなどが特に評判で、その影響から入学してくる1年生は私をふくめアメフトに関していわゆる無名選手がほとんどでした。高校時代に活躍した選手などは他の大学のアメフト部に進学しておりました。

当時のアメフト部の監督は日本アメフト協会の殿堂入りもはたしアメフト界では知らない人がいない篠竹幹夫監督でした。篠竹監督はスパルタ鉄拳指導で有名でありましたが、誰よりも選手のことを真剣に考え監督の奥深いところにある私たちへの愛情はみんな感じていました。アメフト界をこえて日本のスポーツ業界でも有名な方だったので、日大フェニックスで、そして篠竹監督の下でアメフトができるのであればという気持ちが入学当初は強かったです。高校生時代弱小チームにいた私からすると日大の練習量と過酷さは予想をはるかに上回るものでした。

言葉のコミュニケーション≦心のコミュニケーション

篠竹監督と直接話をすることは1年生ではありえない雲の上の存在でありましたが、監督は入部してきた1年生にむけ中国古典筍子の言葉から、『驥(き)は一日して千里なるも、駑馬(どば)も十駕(じゅうが)すれば則ち亦之に及ぶ』と話をしていました。はじめて聞いたときはその意味はさっぱりわかりませんでしたが、監督にどういう意味かわかるか?と聞かれたときにわかりませんが通用しない世界だったので、意味を調べ理解しておく必要がありました。

意味としては、「どんなに足の遅い駄馬でも十日進めば駿馬に追いつく。いわゆる平凡な才能の持ち主でも辛抱強く続ければ、一人前の仕事ができるようになる」ということでした。篠竹監督の言葉をそのまま使わせてもらえば「おまえらはアメフトがだれよりも下手なんだからほかの人の何倍もコツコツ練習しなきゃ勝てるわけがないだろ。強くなりたいなら目をつぶってでもパスをキャッチ、タックルできるように何回もしつこく同じことを練習しろ!」という感じでした。高校時代無名選手であった私たちに対しての激でありました。

日大アメフト部の練習は他の大学と比較しても練習方法や練習時間は圧倒的にきびしい内容であったと思います。しかし私たちが4年生になったときには、高校時代の有名選手たちがいる大学に大差をつけて勝つことができるのです。1年時無名選手だった集団が4年後にスター選手のいる相手チームに快勝するほど気持ちのいいものはありませんでした。

篠竹監督の指導方法は今ではスパルタなどと言われてしまうかもしれませんが、しかし目標や方向性が明確に示され、選手たちに「学生日本一」という夢を与えていました。前述のとおり雲の上の存在であったため、4年間を通じて交わした言葉はけっして多くはありません。選手たちと同じ寮に住み言葉のコミュニケーションすら多くはないもののそれ以上の心のコミュニケーションは充分にとれていたのだと思います。そしてこのことが選手にとってはどんなにつらい練習や理不尽なことがあってもチーム(組織)のためにという強い意識とモチベーションアップにつながっていたのだと思います。

勝島一真

【プロフィール】
1976年生まれ。高校からアメリカンフットボールを始め、日本大学、株式会社オンワード樫山でアメフト選手として在籍。2002年税理士である父の急逝にともないアメリカンフットボールを引退し、株式会社勝島経営研究所に入社。その後、税理士法人ビジネスカツシマを設立し代表税理士に就任。税務・会計顧問業務のほか、開業支援や海外進出・M&A支援など様々な角度からのサポートを行う。

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