本物と絵画のサクラが同時に楽しめる!!おすすめ「お花見美術館」3選
日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。
新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。
今日は、美術ライターの浦島茂世さん!
今回のテーマは・・・「美術館で楽しむお花見」
みんなだいすきな桜は、アーティストの人も大好き!桜を描く画家たちはたくさんいます。そんな桜の絵をコレクションしている美術館もたっくさん。この時期は、美術館がこぞって、桜をテーマに展示をするんです。
ということで、今回は桜をテーマにした美術館、展覧会を紹介します。
・美術館なら雨の日でも桜の絵をたくさん見れますし、おすすめです!
山種美術館「桜 さくら SAKURA 2025」展
山種美術館は、山崎種二さんとその息子さんたちが集めた日本画のコレクションを展示する美術館。
現在見られるのが、山種美術館「桜 さくら SAKURA 2025」展。
・たくさんあるコレクションのなかから、桜を描いた作品のみをずらりと並べる、華やかな展覧会。
可憐なソメイヨシノや山桜などたくさんの品種を愛でれるし、夜桜の絵もあるし、自分がどんな桜が好きなのかにも気付ける展覧会。
注目の作品は
・優しい雰囲気に包まれたしだれ桜を描いた 奥村土牛《醍醐》このモデルになった「太閤しだれ桜」。2021年11月、その桜を組織培養した「太閤千代しだれ」を玄関横に植樹。
・散り行く桜を抒情たっぷりに表した小茂田青樹《春庭》
・満開の桜を 装飾的に描き出した橋本明治《朝陽桜》など、
あと、ここは展覧会にちなんで作られる和菓子もおいしいです。
「山種美術館」。
JR・東京メトロの恵比寿駅から徒歩10分の場所にあります。
休館日は、毎週月曜日。開館時間は、午前10時から午後5時。
入館料は、一般1,400円、大学生・高校生 500円、中学生以下 無料。
ご紹介した展示は5月11日までの予定です。
東京国立近代美術館「美術館の春まつり」
皇居や千鳥ヶ淵、北の丸公園など桜スポットの近くにある東京国立近代美術館は、
毎年桜に合わせて「美術館の春まつり」を開催中。
今回の「美術館の春まつり」では、水面に散る長瀞の桜を描いた重要文化財・川合玉堂《行く春》を、年に一度、春の時期にだけ公開するほか、桜を描いた作品が展示されます。
そして、このお祭りにあわせて美術館の前にキッチンカーが出て特製お花見弁当やドリンクなどがテイクアウトできていい感じ。
・美術館とリアルお花見のコンボが絶対おすすめ!
・花見の前に美術館に寄るもよし、美術館のあとに花見するもよし、どっちもおすすめです。
注目の作品
雨に濡れる吉野の桜が抒情を誘う菊池芳文《小雨ふる吉野》
鮮やかなピンクの花弁が目をひく船田玉樹《花の夕》など屏風作品が一室にずらりと並ぶ様は必見です。
常設展以外も注目!
現在こちらで開催中の企画展「ヒルマ・アフ・クリント展」が、とにかく激烈におすすめなので、ぜひこちらも見てほしいです。桜色の作品もたくさんあります。
「東京国立近代美術館」。
東京メトロ東西線「竹橋駅」から徒歩3分の場所にあります。
休館日は、毎週月曜日。開館時間は、午前10時から午後5時。
入館料は、一般 500円 大学生 250円。
「美術館の春まつり」は4月6日までの予定です。
企画展は別途料金がかかります。
東京国立博物館「博物館でお花見を」
さきほどの東京国立近代美術館と被っておりますが、それはやっぱり桜が人気だからなんだね。
・ということで、花見の名所、上野にある東博でも桜に関するイベントを開催。
・「博物館でお花見を」
桜をモチーフにした日本美術の名品を各展示室に展示するほか、広大な敷地内にも10種類の桜が次々と開花予定。1日中桜を堪能できるスポットです。
注目の作品
おすすめは・・・
・渓斎英泉の浮世絵(江戸の花見スポットがどんな感じだったか見られる)
・歌川国貞(三代豊国)
・二代歌川広重合作の吉原の花見の浮世絵
(吉原は春にだけ桜を植えたりしてお客様をもてなしていた)
・そのほか、桜モチーフの皿だったり着物だったり豪華~。
「東京国立博物館」。
JR上野駅、鶯谷駅から徒歩10分の場所にあります。
休館日は、毎週月曜日。開館時間は、午前9時30分~午後5時。
入館料は、一般 1,000円 大学生 500円。
展示の期間については東京国立博物館をご確認ください。
浦島茂世さん
・浦島さんは、神奈川県鎌倉市出身。
・大学では美学美術史を専攻し、1920年代の西洋美術・工芸について学ばれます。
・卒業後は、国内外で年間150以上の美術館やギャラリーへ足を運び、常日頃、美術の最前線を取材されています。
・また、博物館学芸員免許もお持ちでいらっしゃいます。
・美術の面白さをわかりやすく伝える“美術ライター”、浦島茂世さんです。
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)