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ミラノ五輪出場へ「這い上がる」 スノボ 重野秀一郎選手(川崎区池上新町)

タウンニュース

X Games Aspen2024 出場時の重野選手 ©X Games

スノーボード・男子ハーフパイプ日本代表の重野秀一郎選手(日本体育大学)=川崎区池上新町=にとって、今年は2026年のイタリア・ミラノ冬季五輪出場に向けた重要な年。「弱気ではいられない。一歩も引けない戦いが始まる」。そう力を込めつつも「肩ひじを張らず、笑顔で楽しみたい」と抱負を語る。

雪が大嫌いだった

重野さんは藤崎小、川中島中を卒業。その後、横浜高校に進学し、現在は日体大1年生。幼少時代から冬になると毎年一家でスキー場に出かけていたが「雪が嫌いで、スキー場ではセンターハウスでポテトを食べていたり、ユーチューブをずっと見ていました」と振り返る。

小学2年生のとき、姉が働いていた室内スキー場「スノーヴァ溝の口」(現在は閉鎖)で開かれた「そり教室」に参加し、そこでスノボを見て「面白そうだな」と始めたのがきっかけだ。スクールに通いだしてからすぐジャンプができるようになり、「それが楽しかった」と振り返る。「もっと上手になりたい」という欲も芽生え、本格的に競技を目指すようになった。

初めて出場した大会ではボロ負け。それが悔しくて練習に励み、翌年の関東大会で優勝。ただ出場した全日本大会では骨折して出場できないアクシデント…。そんなことを繰り返しながらも実力を蓄えていった。2021―22シーズンでは世界ジュニア選手権大会で準優勝、世界トップレベルの18歳以下が結集するワールド・ルーキー・スノーボード・ファイナルズ2022でも優勝を果たした。22年からは日本代表選手の仲間入り。昨年2月のワールドカップ(W杯)では3位入賞も果たし、福田紀彦市長を表敬訪問した。

昨シーズンは、「勝たなきゃ、決勝に上がらなきゃ」というプレッシャーを楽しさに変えられたという。好成績をコンスタントに残すことができ、国際大会に関しては、転ぶイメージが湧かなかったほど自信がついたという。

「BADHOP」を聴いて滑る

音楽を聴きながら滑るといい、必ず選ぶアーティストは、川中島中学校の「憧れの大先輩」で解散した8人組のヒップホップクルー「BADHOP」。「『這い上がる』というフレーズを聴くと俺も下から這い上がろうか、そんな気持ちになります」。同競技では、北京五輪金メダリストの平野歩夢選手や12月8日のワールドカップ開幕戦を制した戸塚優斗選手らとともにしのぎを削る重野選手。「僕以外の4人はオリンピック出場経験のあるビッグプレイヤー。少しでも追いつけるよう這い上がるしかない」。12月8日付のランキングでは6位につける。

練習時の様子

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