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アレルギーの会が解散〈相模原市南区〉

タウンニュース

「感謝」の言葉を添えた最後の会報

ぜんそく知識広める

アレルギー性疾患や呼吸器疾患を持つ患者の集まりであるNPO法人相模原アレルギーの会(南区相模大野)が3月をもって解散した。スタッフの高齢化が進んだことやコロナ禍で活動が停止したことで会員数が減少していったことが主な原因。会では解散にあたり今後の会員の相談先として認定NPO法人日本アレルギー友の会(江東区)などを案内している。

同会はアレルギー疾患、特に気管支ぜんそくの病態、治療についての知識を広めようと1990年に発足した。当時から活動に参加する同会理事長で、自身もぜんそく疾患を持つ長谷川眞紀医師=写真=は「1980年代はぜんそくと言えば子どもの病気だった。ただ、実は大人も多かった。治療薬が不十分だった」と話す。ぜんそくが原因で長期入院をしたり、休職や退職を余儀なくするようなケースも見られたそう。

そのような中、ぜんそくについて社会の理解を深めるため、また患者の支援のため、医療以外のアプローチの手段として同会がスタートした。当時、長谷川さんが勤務していた、南区桜台の国立相模原病院(現独立行政法人国立病院機構相模原病院)はアレルギー性疾患の治療に力を入れており、そこに通う患者を中心に会員は全国から集まった。もっとも多かったという90年代後半の会員数は1000人以上を数えた。

主な活動は、ぜんそくやアレルギー性疾患についての講習会、講演会の開催や会報の発行。患者の声を集め、厚生労働省へ働きかけたこともあった。

地道な活動が順調に進む一方、世の中では医療が進歩し、ぜんそくの治療薬も大幅に向上した。「かつてアレルギーと言えばぜんそくだったが、今は食物アレルギーやアトピー、花粉症を連想する人の方が多いのでは」と長谷川さん。ぜんそくの症状が軽くなる人が増えるのに比例するように、講習会などへの参加者は減っていった。

そういった状況を鑑みつつ、スタッフの高齢化も考慮し3年ほど前から活動を終えることを検討するようになった。「ぜんそく患者さんのQOL(生活の質)の改善も目覚ましいものがあり、会として一定の役割を果たし終えたのではないかと考えます」と長谷川さんは最後の会報にコメントを寄せた。その上で「治療方法やQOLが良くなったからといって、疾患が根本的に治っているわけではない。だから、まだ知識が必要であります」と説明した。

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