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高級デザイン家電に吹く冷たい風 バルミューダが黒字予想から一転、15億円の最終赤字に

セブツー

高級家電ブランド「バルミューダ(BALMUDA)」を展開するバルミューダは11月7日、2025年12月期の第3四半期決算を発表した。売上高は67億6600万円で前年同期比22.3%減、営業損益は8億4200万円の赤字(前年同期は2億3800万円の赤字)となり、親会社株主に帰属する中間純損益も8億5500万円の赤字(同2億3100万円の赤字)と、赤字幅がさらに拡大した。

主力の日本市場が大きく落ち込んだ。国内売上高は45億2500万円で前年同期比19.6%減。物価上昇による消費マインドの低下が響き、高価格帯のデザイン家電を主力とする同社にとって厳しい環境が続いている。韓国市場でも12億5900万円(同27.7%減)と二桁減に沈んだ。一方で北米市場では4億1800万円(同4.3%増)とわずかに増収だったが、全体売上に占める比率は6%程度にとどまっており、収益への貢献にはまだ時間がかかりそうだ。

カテゴリー別では、主力のキッチン関連が51億3300万円(前年同期比20.6%減)、空調関連が12億2200万円(同26.8%減)、その他製品が4億1000万円(同28.1%減)と、すべての分野で二桁減。消費者の生活防衛意識の高まりで、デザイン性よりも価格や実用性を重視する傾向が強まっている。

バルミューダは同日、2025年12月期の通期業績予想を下方修正。売上高は98億円(従来予想125億円、前年比21.4%減)、営業利益は9億3000万円の赤字(従来予想は2000万円の赤字、前期は1200万円の黒字)、親会社株主に帰属する当期純利益は15億円の赤字(従来予想は1000万円の黒字、前期は6700万円の黒字)とし、黒字予想から一転して最終赤字を見込む。

デザイン家電ブームをけん引したバルミューダだが、トースターやポットなどヒット商品の発売から数年が経過し、新たな成長ドライバーを模索している。2021年に挑戦した「バルミューダフォン(BALMUDA Phone)」でのスマートフォン事業は2年ほどで撤退し、以降はデザインとテクノロジーの融合を掲げて再構築を進めてきた。

その一環として、9月には米アップル(Apple)の元チーフ・デザイン・オフィサー、ジョニー・アイブ(Jony Ive)氏率いるデザインスタジオのLoveFromと共同開発したポータブルLEDランタンを発表。1000台の数量限定で、価格は55万円。米国、欧州各国、韓国、日本をメインにグローバル展開し、巻き返しを図る考えだ。日本国内では2026年3月に出荷を開始予定。

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