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【京都観光のいま】 京文化の継承やフードロス削減を通じ、京都の新しい楽しみ方を発信し続ける~ホテルモントレ京都~

京都観光Naviぷらす

ホテルモントレ京都総支配人 林修平さん

烏丸御池に位置するホテルモントレ京都は、地元・京都の農産物や食材を使った伝統的な食文化の発信や、フードロス削減の取り組みなどを積極的に行っています。京都市が推進する京都観光モラル事業の「持続可能な京都観光を推進する優良事業者(※)」に選ばれた同館は、京都観光の新しい楽しみ方を提案しています。

(※)持続可能な京都観光を推進する優良事業者
https://www.moral.kyokanko.or.jp/

京都の姉妹都市「エディンバラ」。二つの古都の文化が調和する非日常空間


画像提供:モントレ京都

モントレといえば、全国11都市で多彩なコンセプトをもつ20のホテルを展開するホテルグループ。2007年に開業した「ホテルモントレ京都」は、京都の姉妹都市であるエディンバラをはじめ、イングランド北方にあるスコットランドのアーツ&クラフトをテーマにしています。落ち着いた重厚なデザインが特徴で、日本と英国という二つの国の古都の文化が調和した非日常空間が人気です。


とくに印象的なのはチャペル。烏丸通からエントランスを抜けて真正面の扉をくぐると、中庭に石造りの建物が現れ、まるで一足飛びに異国へ来たかのような驚きに包まれます。「これは英国に実在するセントサイモンゼロス教会を再現したものです」と林修平総支配人。幾重にも連なる天井のアーチやシャンデリア、石のレリーフまでが1/1サイズで忠実に写されていて、ステンドグラスから差し込む厳かな光は、ここが街なかであることをすっかり忘れさせてくれます。


一方、ホテルを一歩出れば二条城や錦市場など主要な観光地へのアクセスも便利で、京都国際マンガミュージアムが徒歩圏にあることから、日本の「マンガ文化」に惹かれて来日したという海外からの旅行者も多いのだとか。


“京を体験”する食事や観光プラン。フードロス削減の取り組みも


画像提供:モントレ京都

なかでも力を入れているのは、京都ならではの体験ができるオリジナルの宿泊プランです。川床での食事や伝統工芸品づくりをはじめ、ときには滝行など珍しい体験を取り入れ、常に新しい京都の楽しみ方の提案を続けています。


レストランでは、京野菜をはじめとする地域の農産物を使い、地産地消に取り組んでいます。「味噌や漬物、お茶に至るまで、都だからこそ発展し、洗練されてきたものもたくさんあります。それらに触れてもらい、伝統的な食文化の普及に貢献できれば」と林支配人は話します。


懐石料理などはもちろんのこと、京の暮らしのなかで親しまれる味にも気軽に触れてもらえるよう工夫を凝らし、朝食ブッフェでは「京のおばんざいコーナー」も設けています。また、地元の酒蔵と提携した日本酒イベントなど、食に関する催しなども独自に企画しています。


画像提供:モントレ京都

さらに、京都が環境都市として世界に知られていること、また「もったいない」という始末の精神が受け継がれているまちであることを広く知ってもらおうと、フードロス削減へも積極的に取り組んできました。卓上に食べ残しの注意を喚起する案内札を設置し、ブッフェ終盤の時間帯には利用者のオーダーを受けてから料理を提供するなど、ゲストの人数にあわせた対応でロスの最小化に努めています。


テイクアウト容器には 、木を伐採せずサトウキビの搾りカスから精製された天然パルプ「バガス」で作られた環境配慮型のペーパーウェアを使用しています。


画像提供:モントレ京都

より質の高いサービスを目指して。最上階の天然温泉スパ・サウナ、安心・安全な運営を実現


ホテル最上階の13階に天然温泉スパ・サウナがあるのも同館の大きな特徴の一つ。「スパ・トリニテ」と名付けられたこのペントハウス・スパでは地下約1000mから天然温泉が湧き出ており、泉質には神経痛や筋肉痛、関節痛、冷え性などさまざまな症状に効能があるとされています。


画像提供:モントレ京都

湯上りにくつろげる広々としたラウンジルームからは、夏の送り火で知られる五山を一望でき、眼下には烏丸通のビジネス街や六角堂が望めます。トリニテという名の通り、心身ともにリフレッシュできる空間として人気を呼んでいます。さらに、2024年10月からは宿泊ゲストに無料提供するサービスがスタートし、多くの利用者に喜ばれています。


感染症の対策としては、国際認証である「ジーバック・スター・ファシリティ・アクレディテーション(GBAC STAR™認証)」をグループ全ホテルで取得・更新しています。顧客だけでなく、従業員や取引先などすべての関係者に対して、安心・安全な運営を実現しており、国際的な衛生基準を満たした施設として高く評価されているのも特徴です。


施設の充実はもちろんのこと、質の高いサービスのために、人と人をつなぐことができる人材育成に努めています。林支配人は「京文化の紹介やフードロスの啓もうなど、とくに修学旅行生などには気づきの機会としてしっかりと伝えていきたい」と話し、それらの担い手を育てることに力を入れているといいます。


地元に愛され、旅人に選ばれるホテルをめざして


レストランは、インバウンド客だけでなく、地元・京都や関西圏に住む方々の利用が多いことからも、サービスの質の高さがうかがえます。「チャペルを気に入って挙式してくださったカップルが、繰り返しご来館くださることもあり、そういったお客様のためにも、料理などに飽きが来ないよう、常に新しい驚きの提供を大切にしています」。


画像提供:モントレ京都

2025年の大阪・関西万博の開催により大阪にホテルが数多くオープンし、京都の宿泊客がそちらへ流れていることが杞憂されるなか、「京都が単なる通過点になってしまわないよう、社寺やアクティビティなどと連携し、京都での滞在を楽しんでいただけるよう、魅力を発信していきたい」と林支配人。


来街者が落ち込む冬季には、その季節ならではの京都の魅力を発信し、まだ知られていないエリアや体験を紹介することで、観光の分散化にも貢献しているホテルモントレ京都。


こうした取り組みを通じて、持続可能で豊かな京都観光の未来を支える存在として、地元の人々や旅行者に新たな気づきを提供し続けています。


■リンク

◇【京都観光モラル】優良事例集
https://www.moral.kyokanko.or.jp/

◇ホテルモントレ京都ホームページ
https://www.hotelmonterey.co.jp/kyoto/

記事を書いた人:上田 ふみこ

ライター・プランナー。京都を中心に、取材・執筆、企画・編集、PRなどを手掛け、まちをかけずりまわって30年。まちかどの語り部の方々からうかがう生きた歴史を、なんとか残せないかと日々奮闘中。

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