これが北米で凄まじいブームになったグリマスシェイクか… / グリマスシェイクのミームとは
2024年のハロウィン前夜、ついに日本にマック史上、最もヤバい説もあるシェイクが上陸してしまった。北米全土で凄まじいブームを引き起こした、「グリマスシェイク」だ。
あちらでは2023年6月11日から1か月間、マックのマスコットの1人であるグリマスの、52周年のバースデーを祝う商品として登場。SNSでは広くグリマスに祝辞を述べ、グリマスシェイクを美味しく飲むというほほえましい動画が投稿されたのだが……どういうわけか、それ等はほぼ全て、衝撃的な結末を迎える。
・170円~
ということで、さっそく近所のマックで購入。Mサイズは240円からで、Sサイズは170円から。今日は寒いのでSサイズにしよう。
・フィクションです
これが噂のグリマスシェイクか。てかグリマスを見るのめちゃくちゃ久しぶりな気がする。こいつ何なんだろうな。まあ人間じゃないのは間違いない。
公式HPによると、ブルーベリーヨーグルト味とのこと。確かにそれっぽい色をしている。
北米では彼の誕生を祝したシェイクだったため、”Happy Birthday Grimace!” と言って飲むのが、SNSではよく見られたそう。
TVCMを見るに、今回グリマスはシェイクの販売にあわせ、わざわざ飛行機で来日したもよう。まあ今の時期なら……ハッピーハロウィン、グリマス!
飲んでみると、さわやかなヨーグルト風味と甘さ優勢やや酸味なブルーベリーフレーバーが美味い! 北米で飲んだ人々は、TikTokやTwitter(X)の投稿だとだいたいがヤバいことになっていたが、全くそんなことは無いな。
まあちょっと今の時期だと、すでに肌寒くなりつつあるため、冷たいシェイクで体が冷えてしまうというのはあるかもしれない。
ところで、今私は道端のベンチでグリマスシェイクをレビューしているのだが、先ほどから何かに見られている気がする。続きは移動しながらにしよう。写真がブレるかもしれないが許してくれ。
とにかく、マイナスの要素は気温くらいな、完成度の高いウマいシェイクだ!
なかなか癖になる味わいで、これは日本でもヒットするに違いな
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・ネットミーム
という感じで、とりあえずグリマスシェイクを飲むと、飲んだ人はその身に何かが起きて、やられてしまうというのが、北米で大流行したグリマスシェイクミームだ。
もちろんこれは、そういうテンプレのジョークなので、けっしてグリマスシェイクが危険とかそういうことではない。
とはいえここは文化の違う日本。こういうジョークを10人に見せたら、笑うのは2人だけで、3人は眉を顰め、5人はマックの商品イメージを慮って激しく義憤を覚えるに違いない。日本人は実に真面目だからな。
念のためもう一度繰り返しておこう。これは北米を中心にSNS(主にTikTok)で流行ったある種のジョーク。
非常に多くの一般人やクリエイターが、それぞれ趣向を凝らした動画を作って投稿した。明らかにプロの手による編集や加工がなされた凄まじいクオリティのものも少なくない。
著名人やニュース番組などもスタッフ総出で乗っかるなど、誰もかれもがグリマスシェイクを飲んで何かに襲われ、倒れる動画でバズりまくったのだ。当時の動画は、だいたい #GrimaceShake のハッシュタグと共に投稿されている。ご存じなかった方は見てみると良いだろう。
この流行でグリマスシェイクは爆売れし、ウォールストリートジャーナルによると、シェイクの販売後の四半期の売上は、マック公式の予想を2億ドルも上回ったそうだ。実に現代的な特需である。
また、LAタイムスによると、この伝説的ミームの始まりはTikTokユーザーの @thefrazmaz 氏らしい。氏のアカウントでは、現在もその投降を見ることができる。
日本で同様のミームが展開されるかどうかは……正直なところ、やはり国民性というものがある。こういう過激なタイプのジョークは文化的に忌避される国だ。ゆえに、落ち着いたものになると私は予想している。まあ本場での初動から1年以上遅れているというのもあるしな。
ただ、このちょっとホラーめなミームと共にあるグリマスシェイクの展開がハロウィン前日からだったという点には、日本のマックによる “お赦し” の意図もあるのではないか……。
参考リンク:マクドナルド、WSJ、LA TIMES
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.