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【リトル・ウクライナ】べっぷ駅市場にオープンしたウクライナの伝統料理が楽しめるお店

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今回は、別府駅前市場に2024年4月20日にオープンしたウクライナ料理店「リトルウ・クライナ」をご紹介します。

アクセス

別府駅から『リトル・ウクライナ』までは徒歩5分ほど。
「べっぷ駅市場」方面へ進みます。

「べっぷ駅市場」を直進し、2つ目の横断歩道を渡ると『リトル・ウクライナ』に到着です。

車でお越しの方は、『リトル・ウクライナ』から徒歩1分のところにある「べっぷ駅市場お客様駐車場」をご利用ください。

「べっぷ駅市場お客様駐車場」は、「べっぷ駅市場」を利用する方のみ40分無料で利用できます。

『リトル・ウクライナ』について

2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻により、大分県別府市にも避難を余儀なくされたウクライナの方々が30名以上暮らしています。
九州地区へ避難してくるウクライナ人避難民を支援しているのは別府市のNPO法人「Beautiful World」。代表は、立命館アジア太平洋大学(APU)の卒業生で、ウクライナ・ハルキウ出身の小野ヤーナさんです。

『リトル・ウクライナ』は、NPO法人「Beautiful World」が別府市に避難してきた方達への就労支援と、ウクライナを多くの人に身近に感じてもらい働く人と訪れた人とが交流できる場として開店しました。

メニューと注文方法

ウクライナにある鉄道路線が木々によってアーチ状に囲まれた観光地「愛のトンネル」をテーマに作られたという明るい店内。葉っぱに見立てて下げられた紙にはウクライナ語と日本語が書かれています。

カウンター奥にはウクライナの民族衣装を着た女性の絵や人形が飾られており、別府にいながらウクライナの空気を感じることができます。

メニューはウクライナの伝統料理や家庭料理を中心に、ウクライナ発祥のトマトベーススープ「ボルシチ(650円)」や、日本ではピロシキの名前で知られている東欧地方で有名な惣菜パン「ピロギ(1個300円)」などが並びます。

また飲み物やデザートも用意されており、この日はベリーベースの味にとろみのある喉越しが特徴の「キシル(300円)」という美味しそうなドリンクがカウンターに出されていました。

頼みたいものが決まったら、注文を行います。
まずは、カウンター横にあるメニューボックスから、注文したいメニューの札を、購入したい個数の枚数取ります。
例えば、ボルシチを1皿とピロシキを3個購入したい場合はメニュー札「ボルシチ」を1枚、「ピロシキ」を3枚取ります。

店員さんに札を全て渡し、メニューボックス横にある張り紙で、持ち帰るか、ここで食べるかを指し示してください。
その後にお会計です。

カウンターにはメニューと並んで簡単なウクライナ語を紹介したプレートもあるので、こちらを見ながら注文するのもおすすめです。

コーヒーシュガーなどはカウンター横からセルフでお取りください。

注文の際、「ここで食べる」を選択した方は、カウンター横に可愛い椅子とテーブルが。

また、店の向かいにもイートインスペースが設けられています。

ムリンチ

私は今回、「ムリンチ(500円)」「コーヒー(300円)」をご馳走になりました。
「ムリンチ」はウクライナで人気のデザート。メニューには「フランス風クレープに似たパンケーキ」という説明があります。

折りたたんだムリンチにチョコレートソースがかかり、横にはブルベリージャムと苺ジャムがたっぷり添えられています。
日本人の感覚から言うとパンケーキというよりはクレープのような見た目で、そのお味は…とっても美味しい!
卵の味が口に広がるシンプルでもっちもちの生地に、ジャムの甘さがよく合います。

イートインスペースにあるウクライナに関する本を読みつつコーヒーとともにムリンチを味わっていると、まるでウクライナにいるような気持ちになります。

『リトル・ウクライナ』名前の由来と思い

避難をしてきたウクライナの方々は、現在同じ地区で生活を送っています。
そのコミュニティーが小さなウクライナのようだったことから、「リトル・ウクライナ」という名前が付けられたそう。

店は、ヒロボドスキー・オレクサンドルさん(写真:中央)、ニナさん(写真:左)夫婦を中心に、ウクライナから非難した女性たちが交代で料理づくりを行っています。

ヒロボドスキー・オレクサンドルさんとニナさんは、NPO法人「Beautiful World」代表・小野さんのご両親。
2023年12月に避難先のアメリカから、小野さんたちが進める活動を応援するため来日しました。
オレクサンドルさんは、ウクライナ語が話せない私に翻訳アプリを使い話を聞かせてくれました。

別府市について伺ってみると、「私は別府が好き。気候もいいし、ここで暮らす人は穏やかで親切。私たちを受け入れてくれた別府や大分、日本に心から感謝しています。」と話してくれました。
また、ウクライナについては「今この瞬間も多くの人々が民主主義と自由のために戦い続けている。国の現状がとても心配で、常にニュースなどで新しい情報を収集しています。一刻も早く戦争が終わり、穏やかな母国で暮らせることを望んでいます。」といいます。

売上は、運営資金のほかウクライナの人たちへの支援に充てられるということです。

言語の壁や文化の違いを乗り越え、別府市で美味しいウクライナ料理を提供し続けるお店のみなさん。
物理的にも8000km以上離れた日本では、ウクライナで起きていることが遠く感じるかもしれません。
侵攻から2年という月日が流れ関心が薄れつつある今だからこそ、『リトル・ウクライナ』を訪れウクライナという国と、そこで暮らす人々を改めて近くに感じてほしいと思います。

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