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ヨーロッパでデジタルノマドビザの取得が最も簡単な国は?

タイムアウト東京

ヨーロッパでデジタルノマドビザの取得が最も簡単な国は?

この記事を読んでいるということは、きっとあなたはヨーロッパに引っ越してリモートで働くことに興味があるのだろう。

同大陸にはデジタルノマドビザを提供する魅力的な国が多く、比較的物価が安い都市も意外とある。しかし、どの国のデジタルノマドビザの取得もハードルが低いというわけではない。

そんなあなたのために、我々は現在提供されているヨーロッパのデジタルノマドビザを全てチェックし、最も取得しやすい(そして最も取得しにくい)ビザをランク付けして評価した。

調査したのは、各渡航先ごとの最低月収条件、ビザの申請方法、取得にかかる費用、具体的な条件。では、その結果を見てみよう。

我々の調査では、ヨーロッパで最もデジタルノマドビザを取得しやすい国は、ルーマニアとなった。求められる月給は国内平均の3倍の3700ユーロ(約60万7655円)。これは、かなり標準的な額だといえる。しかし、申請手続きが簡単、迅速、かつ安価であることから、この順位となった。ルーマニアでリモートワークを始めたいと思った場合、オンラインで申請すると、わずか2週間以内に返事が返ってくる。

2位に入ったのはクロアチア。申請は簡単で、オンラインでも領事館でも可能。しかし、レジデンシーカード(在留カード)の支払い(40ユーロ、約6565円)やオンライン管理手数料(45ユーロ、約7385円)など、途中で支払わなければならない小額の手数料がいくつかある。幸いなことに、月収入の最低要件は2539ユーロ(約41万6980円)と比較的低い。ほかの要件はそれほど多くないが、申請の一環として宿泊施設を手配する必要がある。

スペインは比較的簡単な申請手続きと比較的迅速な手続きのため、ランキングの中間(6位)に位置。スペイン大使館または領事館に予約を入れて申請後(オンライン申請は不可)、15~45日以内に返事が届く。月収の最低要件はわずか2140ユーロ(約35万1455円)だ。

エストニア、ハンガリー、ポルトガル、アイスランドは、プロセスが非常に似ているため、順位は最低月収要件が影響。ハンガリーは月収2000ユーロ(約32万8460円)だが、申請料は約115ユーロ(約1万8885円)で、ビザの延長に料金がかかるので注意が必要だ。

エストニアは月収3500ユーロ(約57万4805円)以上が求められるが、申請料は60ユーロ(約9855円)。一方、アイスランドは月収7000ユーロ(約114万9615円)で、申請料は約86ユーロ(約1万4125円)である。この月収条件は、単にアイスランドの生活費が高いためだが、これで同国のデジタルノマドビザが利用しにくくなるのは事実といえるだろう。

ランキングで最下位、つまりヨーロッパでデジタルノマドビザを取得するのが最も難しい国であるのはキプロス。必要な月収は3500ユーロとごく標準的だが、手続きを始めるには実際にキプロスへ行かなければならず(最初に観光ビザを取得する必要があるかもしれない)、少々面倒だ。

さらに、B型肝炎、C型肝炎、結核、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染していないことを証明するために、「オリジナルの血液分析」と胸部X線写真を提出する必要がある。注射が苦手な人には絶対に向かないだろう。

イタリア、アンドラ、モンテネグロ、ラトビアなどが、近々同様のビザを導入する予定だが、まだ正式に開始されていないためランキングには含まれていない。ドイツも公式にはデジタルノマドビザを提供していないが、フリーランスビザを提供している。

ヨーロッパでデジタルノマドビザの取得が簡単な国 ランキング(タイムアウト)

1. ルーマニア
2. クロアチア
3. マルタ
4. ギリシャ
5. ノルウェー
6. スペイン
7. ハンガリー
8. エストニア
9. ポルトガル
10. チェコ
11. アイスランド
12. キプロス

Liv Kelly / Time Out Tokyo Editors

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