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第101回箱根駅伝登録選手の出身高校ランキング 20年の変遷に見える駅伝の「歴史」

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イメージ画像,ⒸPavel1964/Shutterstock.com

81回大会は中大のルーキー上野裕一郎の母校がトップ

2025年の正月に101回目を迎える箱根駅伝。これまでどんな高校出身の選手が箱根路を彩ってきたのか。20年前の81回大会から出身高校のランキング(5位まで)を調べてみると、駅伝の「歴史」が見えてきた。


駒大が総合優勝を果たし、順大の今井正人が「山の神」となった81回大会(2004年度)。トップは佐久長聖で11人だった。同校出身者としては中大の上野裕一郎が箱根デビューを飾った。

西脇工が7人で3位、洛南が6人で5位と、現在のランキング上位常連もこの頃から上位に顔を出していたのが分かる。

ただ、当時の佐久長聖、西脇工が全国高校駅伝の優勝争い常連だったのに対し、101回大会のランキングでも2位に入った洛南は20年前の高校駅伝界で今ほど強豪と言える存在ではなかった。

懐かしい名前もある。2位の豊川工は愛知の古豪。今、愛知と言えば豊川が代表の常連だが、かつて愛知と言えば豊川工で、全国でもたびたび入賞(8位以内)を果たしていた。

3位で西脇工と並んだのが、兵庫で覇権を争い、全国でも6度の優勝を誇る報徳学園だ。近年は全国大会から遠ざかっているため、箱根への「供給源」となっていないが、この頃は人気の高校だったことがわかる。

5位の白石も佐賀の名門。近年、同県では鳥栖工が復権しているが、1990年代から2000年代前半は白石の時代で、2002年の全校高校駅伝では2位に入っている。

86回大会も長野の名門が1位に


2代目「山の神」柏原竜二の活躍で東洋大が2年連続2度目の優勝を飾った86回大会(2009年度)。トップは81回大会に続き、佐久長聖で11人だった。この年の同校出身者で言えば1年生だった村澤明伸(東海大)が思い浮かぶ。ルーキーでエースが集う2区を走り、区間2位の快走。日本選手としてはトップだった。

2位は名門・西脇工で7人。早大の5区を走った八木勇樹が同校出身だった。3位には全国大会の常連の西京(山口)で6人だった。

4位には5校が5人で並んだが、那須拓陽(栃木)と藤沢翔陵(神奈川)の2校が目を引いた。両校とも全国大会の入賞常連校とは言えないが、藤沢翔陵は81回大会のランキングでも5位だった。那須拓陽は2007年の全国高校駅伝で7位入賞していることが大きいかもしれない。

兵庫の名門がトップになった91回大会


3代目「山の神」神野大地の区間賞の走りもあり、青学大が初優勝を果たした91回大会(2014年度)。トップは全国校駅伝2位となる8度の優勝を誇る西脇工で12人だった。同校出身としては駒大の中谷圭佑が3区の区間賞を獲得している。

2位は豊川工で10人。同校出身者では青学大の安藤悠哉がアンカーとして初優勝のゴールテープを切った。

3位に入った須磨学園(兵庫)は2009年に西脇工の牙城を崩し、全国高校駅伝初出場を果たしている。兵庫からは報徳学園に替わって、箱根への新たな「供給源」になり始めたころだ。

同じく3位には鹿児島実が入っている。同校はこの4年前の2010年に全国高校駅伝初優勝を果たしている。箱根の91回では大東大に進んだ市田孝、宏の双子が同校のOBだ。

96回大会では早大・太田智樹の母校が1位に


青学大が5度目の優勝を果たし、2区で区間新をマークした相澤晃(東洋大)がMVPとなった96回大会。ランキング1位は浜松日体(静岡)で10人だった。

例年、ランキングトップは強豪校になることが多いが、浜松日体は全国高校駅伝で2011年に7位、2017年には6位に入っているものの、そこまで強豪とは言いがたい。この大会では早大の2区を走り、2024年パリ五輪の1万メートル代表となった太田智樹が同校出身だ。

9人で2位となった学法石川(福島)のOBと言えば、この大会MVPの相澤の名前が浮かぶ。

7人の3位には大牟田、埼玉栄、洛南、市立船橋(千葉)の4校が並んだ。この大会では東海大の黄金世代が注目を浴びたが、その中の鬼塚翔太が大牟田、阪口竜平が洛南、館澤亨次が埼玉栄のOBだ。

81回大会から5年ごとにランキングを見てきたが、96回大会で西脇工の名前が上位から消えた。2002年を最後に全国高校駅伝の優勝から遠ざかっているのが影響しているかもしれない。

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記事:SPAIA編集部

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