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<秋季高校野球静岡県大会>9/28 東海切符懸け4 強激突!盤石の常葉大菊川、低反発バット苦にせず3戦36安打

アットエス

秋季高校野球静岡県大会は9月23日、準々決勝が行われ4強が決まった。残ったのは東海大翔洋、常葉大菊川、聖隷クリストファー、掛川西。中でも危なげのない勝ち上がりを見せているのが常葉大菊川だ。

今夏の全国高校野球選手権静岡大会を戦った主力のうち7人が残り、経験値の高さで他をリードする。県大会3試合のうち2試合がコールドゲーム、3試合で計36安打22得点と迫力のある攻撃力と、エース左腕・大村昂輝を軸にした守備も3試合無失点と盤石。

東海大会出場を決める準決勝「東海大翔洋―常葉大菊川」「聖隷クリストファー―掛川西」は9月28日、草薙球場で行われる。

常葉大菊川、猛打の裏にあるもの…

(写真左から)常葉大菊川の橘木、小川、佐藤、児玉


常葉大菊川は23日の準々決勝で桐陽に5−0で勝利した。攻めては三回2死から大村、橘木千空(ちから)の連打で一、二塁と好機を広げ、小川優人の適時二塁打と佐藤大加良(たから)の適時打で2点を先行。四回にも鈴木瑠惟と大村の連続適時打で3点を加えた。打線がつながり打者8人で13安打。守っては大村が直球と変化球を巧みに織り交ぜて的を絞らせず5安打完封。三塁を踏ませなかった。

1~3回戦まで、打順を動かしながら勝ち上がっている。石岡諒哉監督は「打順というのは最初だけだから、どこに入ろうとあまり変わらない。場面によって役割が変わるので、どこでもできるようにしている」と話す。3番打者の佐藤も「先頭は出塁、2死やチャンスは初球から思い切っていく。それがチームで共有できている」と明かすように、どこからでもチャンスがつくれて点が取れている。

夏は4番だった橘木が県大会から1番に入っている。新チーム発足後は打線がつながらず、ビッグイニングがつくれなかったため、打順のシャッフルが行われたという。「とにかく振るのが好き。4番は4番でいいけど、1番でも変わらない」と橘木。低反発バット導入を見据えてフィジカルを徹底的に鍛えたため、難なく対応できているという。

シャトルを使った打撃練習

ただ、決して力任せではない。しっかり捉えて強く振ることができている。夏は1番を担い、秋は3番の佐藤にその理由を聞いてみた。

今年の4月ごろ、チーム全体で打撃不振の時期があり、石岡監督がバドミントンのシャトルを使った打撃練習を取り入れたという。屋外で行うことで風の影響を受けてシャトルが曲がり、佐藤はそれをしっかり捉えられるように、徹底して練習してきた。

盤石の勝ち上がりだが、懸念材料があるとすればここまで競り合いを経験していないこと。石岡監督も「ビハインドの試合をしていないので、その時にどうするか」をポイントと見る。「ここまで来ると(チーム間に)そう差はない」と警戒を緩めず、「今日の試合で課題が見つかった。あと1週間、練習できるのが大きい」と、さらに隙のないチームを目指していく。

(編集局ニュースセンター 結城啓子)

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