3回にわたる領空侵犯をしたロシア哨戒機に、航空自衛隊が初めて「フレア」を使用。その判断は正しかったのか?
9月25日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、領空侵犯したロシア機に対して「フレア」という装置を使ったことに対する日本政府の説明について、意見を交わした。
おとといロシア軍の哨戒機が、北海道の礼文島付近で、3回にわたり日本の領空を侵犯し、航空自衛隊の戦闘機が「フレア」と呼ばれる熱と光を放つ装置を警告のため初めて使用した。防衛省は哨戒機が無線などによる警告に従わなかったため、フレアを使用したといい、ロシアに対し極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めている。
領空侵犯への対応をめぐる武器の使用について日本政府は、「人が乗った機体に対しては、正当防衛や緊急避難に該当する場合にのみ許される」という見解を示している。
今回侵犯したロシア軍の哨戒機には人が乗っていたとみられるが、防衛省は「フレアや信号弾は武器に該当せず、武器の使用にはあたらない」としている。
寺島尚正アナ「いや森永さん、これ、だって領空侵犯したのはロシア機の方ですからねえ」
森永康平「そうですねえ。今、まさに自民党の総裁選が行われてますから、もしかしたらそのあたりを見ながら、『日本の反応はどういう感じになるかな?』というのを見られた可能性はあるんですよね。ただ気を付けなければいけないのはフレアの使用に関して、国内に説明をしなければいけないような立場を外から見てしまうと、『かなり弱気だな』と。『これは全然イケちゃうな』っていう風に思われてしまった可能性はありますよね。別にだって、領空侵犯をしたのはあちら側で、銃撃したわけでもないし。だからそう考えるとそこに対して『何でそんなのを使ったんだ!』っていう発言に、いちいち説明をね、時間を割かなきゃいけないっていう弱腰な、国内に対しての姿勢をみてしまうと、これはロシア側からみれば『なんかちょっと、これ、全然イケるな』っていう風に思ったかも知れませんね」
寺島「その前には中国軍機が入ってきてますし、これはもっと毅然たる態度でいかないと」
森永「そうですねえ、やっぱり既成事実化されますからねえ、繰り返し放置しておくと」