野球の日韓戦通算対戦成績は?主要大会の結果一覧、プレミア12で日本が韓国戦9連勝
第1回WBCでは準決勝で完封勝利
日の丸を背負って戦う国際試合はどんなスポーツでも国民の関心事となり得るが、とりわけ韓国戦はヒートアップすることが多い。日韓戦は歴史的背景もあり、競技を問わず両国民を巻き込んで大いに盛り上がる。
では、野球での対戦成績はどうなっているだろうか。日本がオールプロで臨んだアテネ五輪予選以降の主要大会の対戦成績は以下の通りとなっている。
2003年11月7日、アテネ五輪アジア予選として行われたアジア野球選手権の決勝リーグで、長嶋茂雄監督率いる日本は札幌ドームで韓国と対戦した。3回に宮本慎也のタイムリーで先制すると、6回にも1点を追加。投手陣は先発の和田毅から黒田博樹、岩瀬仁紀、小林雅英が完封リレーでリードを守り切った。
日本は全勝でアテネ五輪出場を決めたが、長嶋監督が脳梗塞で入院したため本大会は中畑清監督が指揮。準決勝でオーストラリアに敗れて銅メダルだった。
2006年の第1回WBCでは3度対戦した。王貞治監督率いる日本は3月5日に東京ドームで行われた1次リーグは2-3、同15日にエンゼルスタジアムで行われた2次リーグは1-2で韓国に連敗。
同18日にペトコパークで行われた準決勝では6回まで両チームとも無得点だったが、7回に代打・福留孝介が先制2ランを放って流れを引き寄せた。その後、里崎智也、宮本慎也、イチローらのタイムリーで一挙5点。投げては先発の上原浩治が7回無失点と力投し、薮田安彦、大塚晶則とつないで6-0で快勝した。
2日後の決勝では10-6でキューバを撃破。日本がWBC初代王者に輝いた。
第2回WBC決勝ではイチローが決勝打
北京五輪では星野仙一監督に率いられて金メダルを目指した日本。2007年のアジア野球選手権(北京五輪アジア予選)決勝リーグでは、12月2日に台中インターコンチネンタル球場で対戦し、4-3で接戦を制した。
日本は全勝で出場権を獲得したが、翌年の本大会予選リーグでは先制しながらも和田毅が李大浩に同点弾を浴びるなど3-5で逆転負け。準決勝でも先制したが、7回に追いつかれ、8回に4点を失って2-6で敗れた。日本は3位決定戦でもアメリカ敗れて4位に終わった。
2009年の第2回WBCでは実に5度も対戦している。原辰徳監督の「原ジャパン」ではなく「侍ジャパン」の呼称が使われ始めた大会で、東京ドームで行われた1次ラウンドでは1戦目が14-2(7回コールド)、2戦目が0-1と1勝1敗だった。サンディエゴのペトコパークで行われた2次ラウンドでは1戦目が1-4で敗れ、2戦目は6-2で勝利。同大会5度目の対戦が今も語り継がれる決勝だ。
3月23日、ドジャースタジアム。3-3の同点で延長に突入し、10回表、日本は走者を2人置いてイチローが打席に入る。同大会はそれまで打率.211と絶不調だったが、イチローはここ一番の集中力で林昌勇の8球目を見事にセンターへ弾き返し2者生還。その裏をダルビッシュ有が抑え、日本は2連覇を果たした。
東京五輪準決勝では山田哲人がV二塁打
小久保裕紀監督が指揮を執った2015年のプレミア12では2度対戦している。11月8日の1次ラウンドでは日本が2回に先制し、坂本勇人の一発などで小刻みに加点。投げては先発の大谷翔平から則本昂大、松井裕樹が完封リレーで5-0と完勝した。
しかし、11月19日に行われた準決勝では3-0でリードしながら9回にリリーフ陣が4点を失い、まさかの逆転負け。3位決定戦ではメキシコに11-1で7回コールド勝ちした。
稲葉篤紀監督が率いたアジアプロ野球チャンピオンシップ2017は日本、韓国、チャイニーズ・タイペイの3カ国が出場。日本は初戦で韓国に8-7で延長10回サヨナラ勝ちし、決勝でも7-0と完封勝ちで優勝した。
2019年のプレミア12でも2度対戦した。スーパーラウンド(2次リーグ)では打撃戦となり、10-8で勝利。11月17日の決勝では初回に3点を失ったものの2回に山田哲人の3ランで逆転し、7投手の継投で5-3とリードを守り切って優勝した。
2021年の東京五輪では準決勝で対戦。2-2の同点で迎えた8回、山田哲人の二塁打で勝ち越し、5-2で競り勝った。日本は決勝でもアメリカを2-0で破り、見事金メダルに輝いた。
2023年の第5回WBCでは1次リーグで激突。3回に韓国が3点を先制したが、その裏に日本が4点を奪って逆転すると、その後も加点して13-4で大勝した。日本はダルビッシュ有から今永昇太、宇田川優希、松井裕樹、髙橋宏斗の継投だった。日本はその後も勝ち進んで世界一に輝いた。
井端弘和監督が就任して最初の国際大会、アジアプロ野球チャンピオンシップ2023では予選リーグと決勝で対戦。決勝では3-3の同点で延長に突入し、タイブレークの10回表に1点を献上したが、その裏に門脇誠がタイムリーを放って逆転サヨナラで全勝優勝を決めた。
2024年の第3回プレミア12では予選リーグで対戦。一度は勝ち越しを許したが、牧秀悟が逆転タイムリーを放つと森下翔太もダメ押し2ランを放ち、6-3で逆転勝ちした。
アテネ五輪予選以降の主要大会では日本が通算16勝7敗と勝ち越しており、2017年のアジアCS以降は9連勝している。今後も熱い試合に期待したい。
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記事:SPAIA編集部