【ルヴァン杯】静岡ダービー、磐田と清水の両監督コメント。「勝利に値する」「大きなダメージ負った」明暗くっきり
Jリーグのルヴァンカップ1stラウンド2回戦が4月9日行われ、ジュビロ磐田と清水エスパルスがヤマハスタジアムで激突。ジュビロ磐田が開始直後に先制されたものの、後半に川崎一輝が同点弾、リカルドグラッサが勝ち越し弾を放ち、2-1で宿敵を退けました。
試合後の監督会見で、磐田のハッチンソン監督は「非常に満足している」と繰り返し、清水の秋葉忠宏監督は「我々は結果の世界で生きている。ワンプレーの重みを感じてほしい」と厳しい口調で試合を振り返りました。
ジュビロ磐田・ハッチンソン監督
ー試合の総括を。
素晴らしいファンの前で、素晴らしいスタジアムで勝利を届けられてよかった。水曜日の夜、来場が難しい中で決して安くはないフットボールを見に来ていただいた。ファンにとってもダービーは大きい試合だということは分かっていた。お返しできてよかったと思う。この会見に歩いて来る時も喜びの感情を示してくれて本当によかった。
選手はまだ成長段階にあるが、今季出場時間が少ない選手もクラブ、ファン、チームメートのためにハードワークしてくれた。選手には非常に満足している。勝利に値するパフォーマンスだった。守備もよかったし、ボールを持ってもいいチャンスを作れていた。
今やっているフットボールはチャレンジングではあるが、それをしっかりと受けいれていくこと。リーグ前節の山形戦はチャレンジができなかった。今日のようなパフォーマンスができていれば。次も重要な試合があるので、また明日からしっかり準備していく。勝利に値するパフォーマンスだった。
ーベンチを含めた選手選考について。
ハードワークをしてチャンスをつかんでくれた。ローテーションの問題もあるが、勝利を掴むことができる選手というのが大前提で、勝てると信じて送り出した。
選手たちはトレーニングや試合の中で競争していかなければいけない。今朝、メンバーに入れなかった選手たちのトレーニングを見たが、本当に自分を限界まで追い込んだ練習ができていた。競争力のあるチームになってきたなと思う。
今季出場時間が限られたメンバーだったが、個人としてグループとしてチャレンジして立ち向かった。監督として満足している。
ー後半のパフォーマンスが素晴らしかった。ハーフタイムの指示は。
前半も素晴らしかったと思います(笑)失点のシーンはスタートとしては非常にまずかったが、その後チャンスをつくりながら後半に向けての土台は作れていたのかなと思う。
ハーフタイムには相手の脅威になっていたところと、改善しなければいけないところの話をした。後半は本当に素晴らしいパフォーマンスで攻撃し続けた。山形戦の反省として、ファイナルサードのところを改善しなければいけなかったが、非常によくできていた。なぜファイナルサードが重要かということも、選手はこの試合でよく理解できたのではないか。
ー失点後も監督は落ち着いているように見えた。何を考えていたか。
選手たちもあれは許されることではないと分かっているので、私が怒鳴らなくてもやることは変えずにやっていこうと。
重要なのはこの試合で何をしたいのかというところだった。選手たちには常々失敗から立ち直る力を求めている。そこでどういう人間性を出せるか。今日の試合ではそれを見せることができたと思っている。
清水エスパルス・秋葉忠宏監督
ー試合を振り返って。
負けてはいけない相手に逆転負け。非常に大きなダメージが残るゲームになってしまった。戦ってないとか走ってないとかは言わないが、我々は結果の世界で生きているのだから、ワンプレーの重みを感じてほしい。前半のうちに2点目を取るチャンスがあったし、一つの競り合いで負けることで失点してしまう。
前後半通して悪くない中で、後半立ち上がりの失点が痛かった。相手のホームだし、ぐっとパワーが出てしまった。しっかりとした入り方をしないと、ああいう試合になってしまう。流れも空気も難しくなってしまった。
若いからとか経験がないからとか、そんなものはダービーでは一切関係がない。たった一つのプレーで人生が変わってしまう、今日この場にプライドを持って応援にきてくれた方々の思いを踏みにじってしまう。そういう重さに目を向けてプレーしなければ。
しっかり自分たちのやるべきことに目を向けて、どう立ち上がっていくか。この大きなダメージを負った中で誰も助けてはくれない。しっかりと自分たちで立ち直ってみせないと。次はホームで川崎フロンターレ戦が待ってるので、ここからどう立ち上がるか。
諦めて下を向いて戦わないのか、問われるゲームになる。しっかりメンタルを整えたい。勝敗に対する思いをもっと強くもって、必ずホームでたくましく立ち上がった姿を見せたい。
ーハーフタイムの指示は?
どう追加点を取るか、相手に点を取らせないためにはどうするかはずっと言っている。1点を守ろうとしないこともずっと言っているが、なかなかいろんな状況がある中で改善できていないのは自分も含めたマネジメントの問題だと思う。
簡単に答えは見つからないが、ミーティングの手法なのか、ちょっとした戦い方の部分なのか、また変化を加えられるようにやっていきたい。